ロボットやドローンにも搭載可能——ミリ波レーダーセンサー「RadarIQ」
2020/11/20 11:20
60GHz帯を使用するミリ波レーダーセンサー「RadarIQ」が、Kickstarterで好評を博している。
ミリ波レーダーとは、30~300GHz帯の電波を対象物に照射して対象物の位置や速度を検知するレーダー。波長が短い分、小型化が可能で、カメラやLiDARのようなセンシング機器の1つとして利用され始めている。
RadarIQは、60GHz周波数変調連続波(FMCW)レーダーを利用したセンサーモジュール。複数の物体の大きさ、位置、移動方向や速度などを追跡したり、X線のように壁の向こう側の物体を捉えたりすることができる。また、煙や霧で目視できない物体を検知することも可能だ。RadarIQのサイズは55×55×10mmと小型で、ロボットやドローンへの搭載も可能だ。
RadarIQの最大レンジは10メートルで、水平視野角は110度、垂直視野角は15度。フレーム処理速度は最大30fps、速度範囲は0~3メートル/秒、視線速度分解能は0.4メートル/秒、距離分解能は40mmだ。
RadarIQの消費電力は5V/0.38A。通信機能はUSB仮想COMおよびTTL UARTに対応している。機器認証についてはFCCおよびCE認証取得に向けて試験所と連絡を取り合っているところだ。なお、日本で使用するには技術基準適合認定(技適)を取得する必要がある。
RadarIQのパッケージには、Windows、MacOS、Linuxで稼働するソフトウェアとサンプルプログラムが付属する。キャンペーン終了後には、PythonやC言語向けのSDKも用意される見込みだ
RadarIQの価格は、320ニュージーランドドル(約2万2000円)で、出荷は2021年4月の予定。送料はキャンペーン終了後に別途支払いとなっている。
RadarIQは3万ニュージーランドドル(約210万円)を目標に、2020年12月3日までクラウドファンディングを実施するが、2020年11月20日時点で目標額を上回る約3万8000ニュージーランドドル(約270万円)を既に集めている。