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月の住宅は3Dプリント製に? 宇宙用建設技術を開発する「Project Olympus」始動

Concept render by BIG-Bjarke Ingels Group

3Dプリンティングを活用した建設技術を開発する米ICONは2020年10月1日、アメリカ政府が民間小規模事業者の革新的な研究開発を支援する「中小企業技術革新研究プログラム(Small Business Innovation Research、SBIR)」に採択されたと発表した。NASAなどから資金提供を受け、将来的な月探査をサポートする可能性がある宇宙用建設技術の研究開発を加速する。

同社が主導する「Project Olympus」には、NASAによる月面住居開発コンペ「Centennial Challenge for a 3D-Printed Habitat」で1位を獲得した経歴を持つ米SEArch+や、世界的な建築事務所で月や火星向けの建築にも取り組むBjarke Ingels Group(BIG)が参加する。

NASAは月面に再び宇宙飛行士を降り立たせようと「アルテミス計画」を進めている。ICONによると、月面の建造物を持続可能なものにするには、金属製の建造物や空気注入式の建造物よりも、熱/放射線/微小隕石に強い建築構造が求められるという。

今後ICONは、NASAのマーシャル宇宙飛行センターと提携。月の土を模した材料を用いて、さまざまな処理技術および3Dプリント技術をテストしていく計画だ。

ICONの共同創設者兼CEOのJason Ballard氏は、今回のプロジェクトが「宇宙での人類の未来を前進させるだけでなく、地球上で直面している非常に現実的で厄介な問題の解決にも役立つ」と述べている。

fabcross for エンジニアより転載)

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