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ベルトコンベヤーで連続造形が可能——FFF方式3Dプリンター「iFactory One」

ベルトコンベヤー搭載のFFF(熱溶融積層)方式3Dプリンター「iFactory One」がKickstarterに登場し、出資を募っている。

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iFactory Oneは、プリントベッドがベルトコンベヤーになっており、縦長の造形物や、同じ形状のモデルの連続造形が可能だ。3角形のメタルフレーム構造とコアXYムーブメントシステムを採用しており、ホットエンドが45度の角度で造形するためサポート材による補強を削減できる。

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操作は本体の3.5インチタッチスクリーンか、モバイルデバイスによるリモート操作にも対応する。搭載したHDカメラでプロセスのリモート監視やエラー検知も可能で、造形の成功やエラーの可能性を知らせてくれる。また、フィラメント切れ検知や運転再開機能、ヒーテッドベッド/ベルト、ボーデン式チタンエクストルーダー、ステッピングモータドライバー「TMC2225(2208)」搭載メインボードなどを備える。

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3Dプリンターやレーザーカッターによる加工部品、汎用部品、ソフトウェアのソースコードを含むすべてのファイルをGitHubに公開する予定。また、ベルトはスペアパーツとしてウェブサイトで提供する予定だ。変更やアップグレードを考慮したオープンソースのデザインとなっており、コミュニティでさらなる進化を促している。

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購入者には、キャリブレーションやイントロダクションの無料オンラインセッションを提供する。今のところ英語、ドイツ語、イタリア語のみだが、今後は対応言語を増やす予定。本体はアセンブルされていない状態で届き、付属のマニュアルとビデオチュートリアルを参照すれば簡単に組み立てられるという。

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ノズルの最高温度は260℃で、フィラメントは径1.75mmのPLA、PETG、PC、TPU、ASA、NYLON、ABSなどに対応。スライサーソフトウェアはCura ifactory3D、プリンティングソフトウェアはOctoprint ifactory3D、OSはOSX、Windows、Linuxに対応する。PETG/PLA向けにプリカスタマイズされた、スライサープロファイルも用意している。本体サイズは720×660×600mmで重さは18kg、造形可能サイズは290×180mm。プリント精度は0.05~0.3mmで、プリント速度は毎秒20~100mmだ。

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iFactory Oneは、Kickstarter特別価格799ユーロ(約9万8900円)で提供する。本体の他、スクリュードライバー×2、スクレイパー、六角レンチセット、スパナ、電源コード、USBカードリーダー、USBケーブルが付属する。149ユーロ(約1万8400円)を追加すると、アセンブル済みユニットを入手できる。2021年3月の出荷を予定しており、日本への送料は139ユーロ(約1万7210円)だ。

iFactory Oneは、2020年12月14日までクラウドファンディングを実施中。11月18日時点で、9万2900ユーロ(約1150万円)の目標額に対して約3万7000ユーロ(約458万円)を集めている。

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