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室温で皮膚に直接プリントできるウェアラブルセンサーを開発

ペンシルバニア州立大学の研究チームは、ウェアラブルセンサーを人間の皮膚に直接プリントできる技術を開発した。室温で貼り付き、剥がしても皮膚を傷つけることはない。研究結果は、2020年9月11日付けの『ACS Applied Materials & Interfaces』に掲載されている。

Huanyu(Larry)Cheng教授率いる研究チームは、ウェアラブルセンサー向けに伸縮性と柔軟性を持つ回路基板を過去に開発している。しかし、この技術は、銀ナノ粒子の結合時に約300℃の焼結工程を必要とすることから、皮膚への直接描画には応用できない。

そこで研究チームは、皮膚を傷つけず、より低い温度で材料を焼結する焼結助剤層の開発に取り組んだ。まずは、材料にナノ粒子を添加することで、銀粒子の焼結温度を約100℃に下げた。この温度であれば衣類や紙にプリントすることは可能だが、やはり皮膚は熱に耐えられない。

さらに焼結助剤層やインク材料の改良を重ねた結果、焼結温度が大幅に下がり、室温での焼結に成功した。「焼結する際に熱を使う必要がなくなった」と、Cheng教授は結果の重要性を強調している。具体的には、ポリビニルアルコール(PVA)と炭酸カルシウムから成る焼結助剤層を使い、プリント面の表面粗さを低減すると同時に、折り曲げ可能で電気機械的特性の高い、サブミクロン厚の導電性パターンを作成できた。プリントされたインクは水分を含んでいるが、ドライヤーの冷風モードで乾かすことができる。スタンプのように皮膚に押し付けて回路を転写することも可能だ。

今回開発したセンサーは、温度、湿度、血中酸素濃度、心電図を正確かつ連続的に捉えることができた。また、熱いシャワーではすぐに剥がれるが、ぬるま湯なら数日間はもち、ユーザーや環境に余分な負担をかけないという。「剥がしてもデバイスは損傷せず、再利用できる。さらに、剥がしても皮膚が傷つかないので、高齢者や新生児、敏感肌の人々に非常に適している」と、Cheng教授は語る。

研究チームはセンサーをワイヤレスネットワークにリンクさせて、信号のモニタリングができることも実証している。今後は、COVID-19関連の症状をモニターするオンボディセンサーネットワークの開発などを計画している。

fabcross for エンジニアより転載)

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