ボーイング、飛行機の部品を高級家具へとアップサイクル——かつての戦闘機の射出座席が椅子として購入可能
2021/01/27 13:15
ボーイングが、本物の航空機や戦闘機の部品を用いた家具を「Boeing Luxury Aviation Furniture(ボーイング高級航空家具)」として販売している。
最も価格が高い製品は1万9500ドル(約200万円)。その中の1つは、本物のF-4ファントムII戦闘機の射出座席を椅子にしたもので、「席を離れることなく速度ゼロからマッハ2に達する」と商品説明でうたわれている。射出座席はプロの手で清掃および修復再生されており、手作業で自然に見える風化処理仕上げを施した頑丈なスチール製の土台にリベット留めされている。一点物なので、実物は写真とは若干異なる可能性があるという。
2人乗りのF-4ファントムIIは、これまでに製造された中で最も多目的な戦闘機の1つだった。音速の2倍以上の最高速度を誇り、米海軍で最速、最高度、最長距離を飛行した戦闘機となった。アクロバットチーム(曲芸飛行隊)の使用機として使われていたこともあり、米空軍所属のサンダーバーズは1969年から1973年まで、米海軍所属のブルーエンジェルスは1969年から1974年までF-4を使用していた。
最も高額なもう1点の製品は、ノースアメリカンF-100スーパーセイバー戦闘機の射出座席を修復再生して作られた椅子だ。この超音速戦闘機は、1954年から1974年まで米空軍で、また、1979年まで空軍州兵で運用された。F-100後期型の最高速度は時速1000マイル(時速約1600km)以上で、初期型は世界初の超音速記録を打ち立てた。
一方、最も安い製品は3900ドル(約40万円)のテーブルだ。かつてボーイング747-200の動力供給源だった4基のプラット・アンド・ホイットニー製大型JT9Dエンジンの内、1基に装備されていたチタン製スペーサーで作られた斬新なテーブルだ。このチタン製部品は砂時計の形に組み立てられ、磨き上げられた丸いガラス天板が乗っている。テーブルの土台はリバーシブルになっていて、片面はメタリックパープル、もう片面はメタリックブルーの色合いとなっている。
これらの製品は全て本物であることを示す証明書付きで販売されている。
(fabcross for エンジニアより転載)