飛行機とヘリコプターのデザインを組み合わせたハイブリッドドローンを開発
2021/02/05 11:30
ヘリコプターのように垂直に上昇し、飛行機のように水平飛行するドローンがバルト三国のひとつ、ラトビアで開発された。前後に2基ずつ、斜めに取り付けられたローターに加え、主翼と水平尾翼を備えるこのハイブリッドドローンは、機首を上げて垂直に離陸し、機首を下げてスムーズに水平飛行に移ることができる。翼を備えていることで他のドローンに比べ飛行距離が長く、また有効荷重も大きい。もちろん、通常のドローンのようにホバリングも可能だ。
このハイブリッドドローンは、ラトビアの自動車メーカー「Dartz Motorz」と、ドローンメーカー「Fixar」の共同開発によるものだ。Dartzは、帝政ロシア時代の1869年設立の老舗で、近年は奇抜で豪華なオーダーメイドSUVを作ることで知られている。「PromDrone Black Bee」と名付けられたドローンはデザインが重視され、機首にはDartzの創立150周年を記念してデザインされたロゴマーク、Skeleton bomberがアレンジされている。
Fixarは、同じ設計のドローンを「Fixar 007 Outdoor」の商品名で販売している。社名のFixarは、fixed angle rotors(固定角ローター)に由来する。 ローターの角度が固定されているので、他のVTOL(垂直離着陸機)のような設計上の難しさがなく、多くのメリットがあるという。Fixar 007 Outdoorは組立式で、翼幅は1540mm、最高速度は秒速27m、有効荷重は2kg。自律飛行が可能で、飛行時間は60分。飛行距離も60kmと長く、Fixarは精密農業(precision agriculture)、精密3Dモデリングを含む地図製作など、様々な分野での利用が可能だとしている。
(fabcross for エンジニアより転載)