障害物は避けて家の中をパトロール——FHDカメラ搭載小型自律走行ロボット「Scout」
2021/05/17 10:15
宅内を見回りする小型自律走行ロボット「Scout」がIndiegogoで高い評価を得ている。
Scoutは、70×100×110mmの小さなボディに暗視機能付き1080pフルHDカメラを搭載し、家の中を見回りする四輪走行ロボット。タイマー、物音、スマートホームのセンサーなどを契機に見回りを開始し、メカナムホイールにより家の中を自在に走ることができる。カメラからの映像はスマートフォンやタブレットPCなどで見ることができるほか、IPカメラ機能も備えているので、外出先から家の中の様子を見ることも可能だ。
メカナムホイールは、車輪円周上に45度の角度で樽型のローラーが取り付けられた駆動輪。4つのモーターの回転方向と速度を調整することにより、前後左右のほか、斜め前方や斜め後方に移動したり、その場で回転したりできる。
Scoutは、自己位置推定と同時に環境地図を作成するSLAM機能を使って記憶した巡回経路を自律走行できる。スマートセンシングと経路計画アルゴリズムにより障害物を検知すると避けながら走行し、人間やペットなどの認識にはTensorFlowが使われている。また、単眼SLAMアルゴリズムを使って自律走行しながら見回り、充電ステーションまで自動的に戻り再充電することも可能だ。
Scoutはリモートコントロールもできるので、人が入るのが難しい場所の点検に使うこともできる。Scoutの防塵防水性能はIP65(耐塵/防噴流)レベルで、多くの場所に入っていくことが可能だ。
Scoutの割引価格は、149ドル(約1万6000円)。出荷は2021年8月の予定で、日本への送料は12ドル(約1300円)だ。ただし、ScoutのWi-Fi機能を日本国内で使うには、技適(技術基準適合証明・認定)を取得し技適マークが付されていなければならないので、注意が必要だ。
Scoutはクラウドファンディングの目標額5000ドル(約55万円)を達成し、記事執筆時点ではキャンペーン終了後も出資を募るInDemand状態に移行している。2021年5月17日時点で、6500人を超えるバッカーから目標額を上回る約111万ドル(約1億2000万円)の資金を集めている。