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ナノテクノロジーで作られた世界最小の「折り紙の鳥」——幅60μmの形状記憶アクチュエータ

Cornell University/YouTube

米コーネル大学は、原子レベルの薄さの2次元材料を、3次元形状に折りたたむことができるミクロンサイズの形状記憶アクチュエータを開発したと発表した。この研究は、2021年3月17日付で『Science Robotics』(2021年3月30日号)に掲載されるとともに、その表紙も飾っている。

完全に機能するナノサイズのロボットを構築したい場合、複雑な電子回路や太陽電池、センサーやアンテナなどたくさんの機能を組み込む必要がある。同じくらい重要なのは、ロボットを動かしたければ、ロボットを曲げることができるようにする必要があるということだ。

顕微鏡でしか見えないほど極小のロボットを製造する際の基本原理の1つは、ロボットサイズはさまざまな付属物をどれだけ小さく折りたためるかによって決まるということだ。そのため、柔軟性が重要で、折り曲げが急であればあるほど折り目は小さくなり、1台当たりの実装面積も小さくなる。また、曲げられた状態をロボットが保持できることも重要だ。曲げられた状態を保持できれば消費電力を最小限に抑えられ、極小のロボットや機械にとって特に有利な特徴となる。

そこで、今回開発されたのが、500nm未満という曲率半径で曲げられるマイクロアクチュエータだ。電動マイクロアクチュエータの中で最も小さい曲率半径であり、電圧駆動型アクチュエータの中で桁違いで最も高い曲率となっている。

このデバイスは、チタンまたは二酸化チタンの薄膜で覆われた、厚さ1nmの白金層から成る。これらの層の上には二酸化ケイ素ガラスの剛性パネルが複数乗せられている。アクチュエータに正の電圧が印加されると、酸素原子が白金に入り込み、白金原子と入れ替わる酸化還元反応が起きる。このプロセスにより、白金は不活性ガラスパネル間の継ぎ目の片側で膨張し、構造体をあらかじめ指定した形状に曲げることになる。

白金内に入り込んだ酸素原子が凝集してバリアを形成し拡散を防ぐため、電圧除去後も機械はその形状を保持できる。

また、デバイスに負の電圧を印加して酸素原子を除去し、白金をすぐに元の状態に戻すことができる。さらに、白金の上面下面どちらを露出させるかにかかわらず、ガラスパネルのパターンを変えることで、山折りや谷折りで作動するさまざまな折り紙構造を作り出すことができる。

わずか約30原子分の厚さの層から作られた機械は、100ミリ秒以内で素早く自らを折りたためる。また、何千回も平らにしたり再び折り曲げたりすることができる。動作に必要な電力はたったの1ボルトだ。

研究チームは、デモンストレーションとして、幅わずか60μmである自己折り機構の「折り紙の鳥」を作製した。この折り紙の鳥はおそらく世界最小と考えられ、研究チームはギネス世界記録に認定されることを期待しているという。

fabcross for エンジニアより転載)

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