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全てのヘッドホンをスマートヘッドホンに変換する技術を開発

Photo: Xiaoran Fan

従来音楽や音声を聴くためだけのデバイスであったヘッドホンにもスマート化の波が来ているようだ。

米、ラトガーズ大学がさまざまなヘッドホンをスマートヘッドホンに変換するHeadFiという技術を開発した。成果はモバイルコンピュータおよびワイヤレスネットワーキングに関する国際会議、MobiCom 2021で10月に正式に発表される。

スマートヘッドホンは音声やジェスチャーで音楽の再生を制御したり、アレクサなどのAIアシスタントと連携して多目的に利用できるものがすでに市販されている。通常このような機能は、多くのスマートフォンで使用できる加速度計、ジャイロスコープ、マイクなどの補助センサーに依存する。今回の発明はどのような技術を利用しているのだろうか。

「世界中の何億もの既存の普通のヘッドホンを、簡単なアップグレードでインテリジェントなヘッドホンに変えることができます」と、HeadFiの主要発明者であるXiaoran Fan氏は語る。スマートヘッドホンとは異なり、通常のヘッドホンにはセンサーがない。一方でHeadFiは、ヘッドホンをセンシングデバイスに変える小さなヘッドホンアダプタがベースとなっている。そのため、アダプタをスマートフォンとの間に挿入するだけで、今使っているヘッドホンをスマート化することができる。ユーザーは新たにヘッドホンを購入することなく、既存のものを安価かつ容易にスマートヘッドホンに変換できる。補助センサーの追加やカスタマイズが不要のため、持ち運びにも適している。

HeadFiは、ヘッドホンに搭載されている2つのドライバーユニットを多目的センサーとして利用し、スマートフォンなどのペアリングデバイスに接続することで機能する。HeadFiに接続すると、センシングタスクの実行と音楽の再生を同時に行うことが可能となる。具体的には、ユーザーの識別、心拍数のモニタリング、その他のサービスも並行して実行することができるという。

HeadFiにおける実証実験では、ユーザー識別で97.2%から99.5%、心拍数モニタリングで96.8%から99.2%、ジェスチャー認識で97.7%から99.3%の精度を達成している。

fabcross for エンジニアより転載)

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