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完全にリサイクル可能なプリンテッドエレクトロニクスを開発

米デューク大学の研究チームは、世界で初めて完全にリサイクル可能なプリンテッドエレクトロニクスを開発した。将来、電子機器廃棄物の削減に貢献することが期待される。研究成果は、4月26日付で『Nature Electronics』のオンライン版に掲載されている。

研究チームは、紙や環境にやさしい素材の表面に簡単に印刷できる3種類の炭素ベースのインクを使い、リサイクル可能かつ完全に機能するトランジスタを開発した。カーボンナノチューブとグラフェンのインクがそれぞれ半導体と導電体に使用されている。しかし、これらの素材はプリンテッドエレクトロニクスの世界では特に目新しいものではない。

今回、完全にリサイクル可能なデバイスを実現する鍵となったのは、ナノセルロースという木材由来の絶縁性インクを開発したためだ。具体的には、木質繊維から抽出したナノセルロースの結晶を、少量の食塩を散布することにより懸濁させる方法を開発。印刷されたトランジスタの絶縁体として見事に機能するインクを作成した。これら3種類のインクを用いたトランジスタは、印刷から6カ月経過しても十分に機能した。

さらに研究チームは、このデバイスがいかにリサイクル可能であるかを示した。水槽にデバイスを沈め、音波で振動させる。得られた溶液を遠心分離することで、カーボンナノチューブとグラフェンが回収され、平均収率はほぼ100%であった。回収された材料は、同じ印刷プロセスで再利用することができ、再生されたデバイスの性能は再生前と比較してもほとんど低下しない。また、ナノセルロースは木材を原料としているため、印刷した紙と一緒にリサイクルすることができる。

電子機器はリサイクルが難しいという問題がある。国連によると、毎年破棄される電子機器の中でもリサイクルされるのは何百万ポンドのうち4分の1未満。やがて5GやIoTの普及によりこの問題は悪化するとみられている。

「このリサイクル可能なデバイスは、すでに広く使われているテクノロジーやデバイスに取って代わることはないでしょう。しかし、新素材やその機能性を実証することで、将来、電子機器のライフサイクルが正しい方向へ進む足掛かりになることを願っています」と研究チームを率いるアーロン・フランクリン氏は述べている。

fabcross for エンジニアより転載)

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