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スーパーマリオを90秒でクリア——空気圧で動く3Dプリント製ソフトロボットハンド

米メリーランド大学の研究チームは、空気圧で人間の指のように曲がるロボットハンドを3Dプリントで作製し、ファミリーコンピューターの「スーパーマリオブラザーズ」1-1面を90秒以内でクリアさせることに成功した。

これまでのソフトロボットハンドでは、それぞれの指に制御ラインを用意することが多く、持ち運びや使いやすさに限りがあった。そこで研究チームは、1カ所の圧力を段階的に変えるだけで複数の指を動かせる「集積流体回路」を設計した。そして、マルチマテリアルのレイヤーを重ねることができる3Dプリント技術「PolyJet方式」を利用して、1回の工程で流体回路をはじめ、ソフトアクチュエータ、ボディパーツを備えた3本指のソフトロボットを造形した。

ファミコン(海外版NES)を使ったデモンストレーションでは、コントローラの十字キーの右、Aボタン、Bボタンをそれぞれの指で操作した。ロボットハンドに低圧をかけると十字キーが押されてマリオが歩き、中圧では十字キーとBボタンで走り、高圧では全部のボタンが押されてジャンプする。事前に圧力レベルをプログラムすることで、敵を避けながらタイミングよくマリオを動かすことができた。

ロボットがゲームの1面をプレイしてクリアできるかというのは、単に面白いだけでなく十分に科学的な検証になる。1度のミスでゲームオーバーになりうるので、スーパーマリオブラザーズはソフトロボットの性能を見積もる新しい手段になるかもしれない。研究チームは、今回の技術をオープンソース化し、2021年7月14日付けの『Science Advances』やGitHubで公開している。

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