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独フラウンホーファーIGD、3Dプリンターによる高精細造形効率を向上させる新技術を発表

独フラウンホーファー研究機構コンピューターグラフィックス研究所(以下、フラウンホーファーIGD)は、マテリアルジェッティング方式3Dプリンターによる高精細造形の効率を向上させる新技術を発表した。

フラウンホーファーIGDによると、現在の3Dプリンターは、ハードウェア面で達成した解像度と精度のレベルから、さらにリアルな表面を再現することが可能だという。しかし、目的とする表面を近似するために必要なポリゴン(多角形)の数が膨大になるため、ファイルサイズ、転送時間や処理時間などの要因により問題が複雑化する。これは、プリントサイズが大きい場合に特に顕著になるという。

フラウンホーファーIGDの3Dプリンティングテクノロジーチームは、この課題に対する解決策を提案する論文「Displaced Signed Distance Fields for Additive Manufacturing(付加製造における変位符号付き距離場)」を発表した。

この方法の優れた点は、表面表現をマクロスコピック(巨視的)部分とメゾスコピック(巨視的と微視的の中間に位置する領域)部分に分割し、後者を使用して微細な表面詳細と滑らかな曲面の両方を再現することだという。

具体的には、ほぼ普遍的な符号付き距離場表現に、入力近似値から実際の表面までのオフセットを指定する変位場を加えて補完する。これは、粗いテッセレーションごとに、滑らかに湾曲した表面や精細な表面を暗黙にエンコード(符号化)することを意味する。この手法は、均一で粗い表面テッセレーションを精密化する場合と比較すると、スケーリングするにつれて効率性が向上し、特に大規模なプリントジョブで有利だという。

この研究成果は、2021年8月9日~8月13日にオンライン開催された「SIGGRAPH 2021」で発表された。論文で提示された手法は、フラウンホーファーIGDが開発した3Dプリンタードライバー「Cuttlefish」に既に応用されている。

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