GE AviationとSafranが持続可能な航空用エンジン開発プログラムを開始——燃料消費量とCO2排出量の20%以上削減を目指す
2021/09/11 07:00
米GE Aviationと仏Safranは、2021年6月14日、現在のエンジンと比較して燃料消費量とCO2 排出量を20%以上削減することを目標とした技術開発プログラム「CFM RISE(Revolutionary Innovation for Sustainable Engines)」を開始したことを発表した。
また、同日、両社が設立した合弁会社CFM Internationalにおける対等なパートナーシップを2050年まで延長する契約を締結し、2050年までにCO2排出量を半減させるという航空業界の取り組みに沿って、より持続可能な航空機産業を先導していく意向を表明した。
CFM RISEプログラムは、2030年代半ばまでに実用化される可能性がある次世代CFMエンジンに向けて、技術を成熟させていく。同プログラムの目標は、現在の最も効率的なエンジンと比較して燃料消費量とCO2排出量を20%以上削減することと、持続可能な航空燃料や水素などの代替エネルギー源との互換性を100%確保することだ。
このプログラムの中心となるのは、オープンファンアーキテクチャー開発などにより、エンジンの推進効率を最適化することだ。これは、現行の単通路機(ナローボディ機)と同等の速度とキャビン体験を提供しながら、燃料効率の大幅改善を実現するために重要な要素だ。
CFM RISEプログラムでは、アンダクテッドファン(UDF)、複合材ファンブレード、高速ブースター、アディティブ・マニュファクチャリング、ハイブリッド化、セラミックス基複合材料(CMC)など、両社の最高の技術を発展させていくとしている。
今後、2020年代半ば頃にGEとSafranの施設でデモエンジンの試験を開始し、その後すぐにフライトテストを行う予定だ。
(fabcross for エンジニアより転載)