TX SCARAは、バックヤードの狭いスペースで稼働可能な水平多関節型のロボットだ。CVSバックヤードでの飲料陳列業務のために、ロボットの関節軸構成やリンク長などを最適化している。バックヤード内での飲料補充業務を人に代わって24時間担当することで、販売量が多く、店舗スタッフへの身体的負荷が大きい低温環境での飲料補充業務についての自動化に成功した。

制御システムとして、TXのAIシステム「Gordon」を搭載しており、通常時は自動制御での運用となる。冷蔵ケースの商品充足状況（Shelf Scanning Module）や陳列すべき飲料の把持点などを認識し、把持から陳列までのエンドエフェクターの経路計画生成を実行する。

陳列失敗時にはTelexistence（遠隔操作）モードへ移行し、インターネット経由で遠隔から直接ロボットを制御し復旧可能だ。また、Gordonが該当店舗の過去の販売実績データを学習することで、時間帯や季節により変化する商品の売れ筋に合わせ、TX SCARAによる陳列タイミングを最適化する。

同取り組みは、ファミリーマートが2019年11月より参画する経済産業省における「ロボット実装モデル構築推進タスクフォース」の一環でもあり、ロボットを活用した店舗の省人化や新しい店舗オペレーション基盤の構築を目指す。