新型Hummer EV向けの電気モーターを発表——3基搭載で最高1000馬力
2021/11/09 07:30
GMは2021年9月21日、「Ultium」ベースの新型Hummer EV向けに、3種類の電気モーターを発表した。最も出力の高い255kWモーターを3基搭載した、1000馬力の「2022 GMC HUMMER EV」が2022年後半にデビューする予定だ。
新しい電気モーターは、180kW前輪駆動、255kW後輪および前輪駆動、62kW全輪駆動アシストモーターの3モデル。180kW、255kWユニットはレアメタルの使用を抑えた設計の永久磁石モーター、62kWユニットは誘導モーターを採用した。EV1台につき、モーターは3基まで搭載可能だ。トルクや電力密度については詳細を明らかにしていないが、高性能車から作業用トラックまで幅広い車種に適するとしている。
また、モーター制御ソフトウェアやインバーターモジュールなど、パワーエレクトロニクス向けのソフトウェアも設計した。一部のパワーユニットは従来品より50%も重量と体積を削減しつつ、機能は25%アップさせたという。モーターシステムの最適化には、AIやMLも活用している。2022 GMC HUMMER EVの場合、静止状態から時速60マイル(約97km)への加速は約3秒も可能と試算する。
モーターの設計方針およびツールや製造方法には共通する部分があり、モーター制御ソフトウェアは最小限の部品でさまざまな車両の走りのニーズを満たすという。さらに、インバーターやオンボード充電モジュールなどをUltium Driveユニットに直接統合することで、コストの削減と製造の簡素化を図る。
(fabcross for エンジニアより転載)