新しいものづくりがわかるメディア

RSS


バッテリーフリーのデバイスが容易に作製可能に——デバイス作製のためのプラットフォームを開発

ノースウエスタン大学とデルフト工科大の共同研究チームが、エネルギーハーベスティング(EH)を利用したバッテリーフリー電子デバイスを作ることのできる新しいプラットフォーム「BFree」を開発した。

BFreeは、EHハードウェア(BFree Shield)と、プログラミング言語であるPythonによるソフトウェアモジュールからなる。この技術を用いれば、プログラミングの初心者でも、自作バッテリーデバイスをバッテリーフリーのEHデバイスに変えることができる。

デバイスが電池を使わずEHに頼るときの問題点は、電力供給が一定でないということである。通常、この問題を解決するために電力バッファとしてキャパシタを用いる。従来のEHデバイスでは、キャパシタに充電する際、制御装置が数秒間初期化され、全てのメモリを失い、一番最初から再び始める必要があった。

BFreeの制御プロセスは、充電などで電力が途切れているときにプロセスを中止し、電力が復活すれば、メモリを失うことなく一度中止したところから自動的に始めるというもの。これは、エネルギーを節約するだけでなく、ユーザーにとっても連続的に運転されていることになり、直観的に分かりやすいのだという。EHデバイスの連続運転に関するシステムは、ユーザーからは不可視化されている。自作のバッテリーフリーEHデバイスを作るには幾つかの必要なハードウェアを組み合わせて、あとはPythonでデバイスを駆動する好きなプログラムを作るだけである。

将来、IoTで 1兆台ものデバイスを使うことになるといわれている。つまり、1兆もの電池切れ、あるいは、1億人が数分ごとに切れた電池を取り換えることを意味する。これは環境に対しても非常に大きな負荷になる。研究者らは、誰もが持続可能な方法でデバイスをプログラムできるようにしたいと考えているという。

この研究内容は、2021年9月22日(米国東部標準時)にUbiComp 2021で発表された。

fabcross for エンジニアより転載)

関連情報

おすすめ記事

 

コメント

今人気の記事はこちら

  1. 世界最大の浮体式洋上風力発電誕生——5万5000世帯分の電力量に匹敵
  2. Raspberry Piで高画質動画撮影を可能にする「Raspberry Pi Cinema Camera」
  3. 二酸化炭素からでんぷんを人工合成するプロセスを開発——農業によるでんぷん生産を置換する
  4. 世界最大の浮体式洋上風力発電誕生——5万5000世帯分の電力量に匹敵
  5. ケイ砂の蓄熱を利用——再生可能エネルギーを安価に保存するシステムを開発中
  6. 1台3役の3Dプリンター「Snapmaker 2.0」の新モデルが登場——静音性と高速性を向上
  7. 真珠層にインスパイアされた「割れない」ガラスを開発——ガラスとアクリル樹脂を組み合わせた複合材料
  8. 電力不要で海水を淡水化——EU主導で進行中の海水淡水化プロジェクト
  9. 趣味から仕事まで使える!Raspberry Pi(ラズパイ)の使い方とオススメキット
  10. 真珠層にインスパイアされた「割れない」ガラスを開発——ガラスとアクリル樹脂を組み合わせた複合材料

ニュース

編集部のおすすめ

連載・シリーズ

注目のキーワード

もっと見る