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オリジナルハードウェアコンテスト「GUGEN2021」大賞はICOMAの「タタメルバイク」が受賞

ピーバンドットコムは、オリジナルハードウェアコンテスト「GUGEN2021」の選考会/授賞式を2021年12月11日にオンライン配信で開催した。22作品が選考会へと進み、GUGEN2021大賞にはICOMAの「タタメルバイク」が選ばれた。優秀賞は、輝翠(きすい)Techの「農業用AIロボット」、HA-PPYの「微生物蛍光ライト~ウィズコロナに必要な高い接触感染対策を支援~」の2作品が受賞した。(写真提供:GUGEN、撮影:川島彩水)

大賞:タタメルバイク

タタメルバイクは持ち運びと変形が可能な原付一種規格の小型電動バイクで、折り畳んでデスクの下などに収納できる点が特徴だ。左右側面のパネルはカスタマイズできるため、太陽光パネルを付けて充電できるようにする、あるいはデジタルサイネージを取り付けて駐車時は看板として活用するなどのユースケースも想定している。

開発したのは、以前fabcrossでインタビューしたこともあるICOMAの生駒崇光氏だ。最初の構想は2016年頃のこと。もともと変形する玩具を作っていた生駒氏は、当時出回っていた折り畳み電動バイクが畳んだ時に自立しない、小さくならないことに納得がいかず、「袖机みたいなバイクがあれば面白い」と、当時の同僚と雑談しながらホワイトボードにラフスケッチを描き始めたのが製品開発の始まりだという。

1/12スケールのフィギュア作成、3Dプリント型を使った樹脂の射出成形などを経て、2020年3月には豊田市と未来創造主催のハッカソン「Hack the TOYOTA」では最優秀賞とDMM.Make AKIBA賞をダブルで受賞。2020年10月に開催されたMaker Faire Tokyo2020にも出展した後、製品化のためにICOMAを2021年3月に設立した。作成途中のさまざまな工程やアイデアをTwitterなどのSNSで公開し、意見を募りながらアップデートを重ね製品化への道を模索している点もユニークだ。

カスタマイズ性の高さを生かして、今後はオープンソースのDIYパーツを提供してユーザーが3Dプリンターでパーツを自作したり、センサーやアプリケーションを用いて機能を追加したりできるようにする展開も考えているそうだ。

優秀賞:農業用AIロボット

輝翠(きすい)Techの「農業用AIロボット」は、東北のりんご農家が直面している人手不足問題を、運搬用ロボットとAIシステムにより解決しようというプロジェクトだ。

運搬用ロボットはSLAM技術で自己位置の推定が可能で、収穫場と収集場を自動で往復運搬できる。また、農家がロボットを使わないときはりんご農園内をパトロールし、病害虫やりんごの樹勢などをカメラで認識し、農園全体の把握を支援する。

2020年11月に東北グロースアクセラレーター(TGA)に採択されNEDO賞を受賞したほか、2021年2月の仙台スタートアップフェスティバルではKDDI賞を受賞している。

優秀賞:微生物蛍光ライト~ウィズコロナに必要な高い接触感染対策を支援~

HA-PPYの「微生物蛍光ライト~ウィズコロナに必要な高い接触感染対策を支援~」は、微生物を可視化するライトだ。励起光を照射してリアルタイムで微生物を観察できる蛍光イメージング方式を応用し、ポルフィリンを産生する微生物が発する赤い蛍光と、緑膿菌が発するシアン色の蛍光を可視化する。

手指やドアノブなど日常で接触する物・場所に照射することで、汚染されていないかどうかを確認できる。肉眼では見えない微生物を可視化し高度な衛生管理を支援することで、新型コロナウイルスの感染原因となる接触感染を回避できる方法を提案する。

このほか、Goodアイデア賞はTeam Logleeの「Loglee」、学生賞はVentyを制作の「Venty-テレワークのための換気促進デバイス」、ほしいね!賞は川島企画の「マイコン学習ボード」がそれぞれ受賞した。

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