水素燃料電池搭載の5人乗りeVTOL「CityHawk」、2026年までの商用化を見込む
2022/01/07 07:00
イスラエルのUrban Aeronauticsによる5人乗り垂直離着陸機「CityHawk」の開発が着実に進行している。CityHawkは世界初の水素燃料で動作する電動垂直離着陸機(eVTOL)。2018年に本格的な開発開始が発表されたCityHawkの特徴は、2つの密閉型二重反転式ダクトローターを機体の前後に搭載した点で、強風や乱気流の中でも離着陸やホバリングができるよう安定性を確保するとともに、高度720フィート(約220メートル)で騒音レベルは最大でも70dBAと静粛性に優れている。
熟練のパイロットが同社のシミュレーターで行ったテストフライトの結果も踏まえて、磨きをかけたAIアルゴリズムをフライトコンピューターに搭載し、密集したエリアでの離着陸も可能だ。自律システムによって、CityHawkは計画されたルートを飛行するだけでなく、ルート上に存在する障害物などを検知し回避できるようになっている。検知性能に優れているため、夜間や視界が悪い悪天候下でも安全に飛行できる。
CityHawkは安全機構を備えた水素燃料タンクと700kWの水素燃料電池スタックを搭載している。客室の容積は193立方メートルで、定員数は乗員1名と乗客4名の合計5名。大きさは全長7.7メートル、全幅2.58メートル、全高4.42メートルで、重量は自重1170kg、最大離陸重量は1930kgだ。最高巡航速度は時速234kmで、航続距離は150km。同社はCityHawkを都市型エアモビリティと位置付けており、2026年までの商用化を見込んでいる。
(fabcross for エンジニアより転載)