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3Dビジョンを標準搭載したスマート協働ロボット「RGB-D AI Robot」 #CES2022

台湾の研究開発機構である工業技術研究院(ITRI)が開発した「RGB-D AI Robot」が、2022年1月5~7日(現地時間)にアメリカのラスベガスとオンラインで開催された国際見本市「CES 2022」のイノベーションアワードを受賞した。

RGB-D AI Robotは、物体認識が可能なスマート3Dビジョンを標準装備した協働ロボットだ。

RGB-D AI Robot

スマート3Dビジョンは、3DカメラとMEMSレーザースキャンプロジェクター、オートラベリング技術の統合により、ロボットアームの「目」として機能する。対象物のエリアを自動的にスキャンし、対象物の形状や配置に基づいて、対象物をピックアップする際の正しい角度を決定するようアシストする。RGB-D AI Robotは視覚的に取得したデータを通じて学習し、ロボットアームとスマート3Dビジョンとの協調動作が可能だ。

RGB-D AI Robotの特徴は、自己学習技術を搭載していることだ。高速かつ高精度の3Dスキャンが可能であるため、これまで1~2週間かかっていた制御プログラムの修正が不要になる。さらに、生産ラインの変更や新素材の導入があった場合、何万もの学習用素材を自動的にスキャンし、12時間以内に最適な処理方法を学習させることが可能だ。

また、光学部品からの傾いたレーザー投影を防止する変形防止処理技術を採用しており、プロジェクター部品のサイズ縮小やコストの削減に成功している。同技術により対象物への反射を自動で認識し点群センシングの完全性を確保できるため、三次元の誤差を最小限に抑えられ、反射による生産ラインの不具合を未然に防げる。

今後の利用シーンとして、ITRIは製造業や物流業におけるスマートオートメーションのための仕分けや梱包のほか、小売業やサービス業、ヘルスケアにおける顧客への直接サービスにも応用できるとしており、2022年3月の市場投入を予定している。

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