行方不明になる飼い犬をなくそう——犬の鼻紋を使った個体識別アプリ「Petnow」 #CES2022
2022/01/19 11:30
犬の鼻にある独特の模様(鼻紋)を利用して登録した犬を識別するアプリ「Petnow」が、2022年1月5~7日(現地時間)にかけてアメリカのラスベガスとオンラインで開催された国際見本市「CES 2022」でイノベーションアワードの最優秀賞を受賞した。
人の指紋が一人一人違うように、犬の鼻紋も一匹一匹異なっている。Petnowは、AI技術を活用したスマートフォンアプリで、鼻紋を犬の個体識別に使っている。生まれてすぐの犬の鼻は成長スピードが速いため、生後6カ月以降の犬に適しているという。
使い方はアプリを起動してスマートフォンのカメラを犬の鼻に向けてかざすだけで、AIが自動的に犬の鼻を検知して、カメラの焦点を合わせて明度を自動調整し、鼻紋の写真画像を高画質で撮影する。
また、犬の体内にマイクロチップを埋め込む必要がないので、生体への影響もない。アプリで登録された鼻紋は、データベース上で飼い主の情報と紐づけされているので、迷い犬になってしまった場合も見つけやすくなる。
データは暗号化されてクラウドに保存され、並列分散処理とニューラルネットワークを利用した高速検索が可能だ。鼻紋の認識精度は98%以上で、今後データが集まり、ニューラルネットワークが発達すればもっと正確になるとしている。
開発元である韓国のスタートアップPetnowは、この鼻紋識別技術を通して迷い犬になって行方不明になったり、捨てられたりする飼い犬をなくしたいとしている。猫の識別機能についても2022年前半に対応する予定だ。