基板の異常発熱を発見できる——赤外線サーマルアナライザー「DytSpectrumOwl」
2022/01/24 14:45
プリント基板(PCB)の温度計測ができるデスクトップタイプのサーマルアナライザー「DytSpectrumOwl」がKickstarterに登場し、資金を募っている。
DytSpectrumOwlは、熱探知カメラを使った基板検査向け熱解析装置。PCとUSB接続してリアルタイムの温度分布表示や温度データ表示が可能で、故障箇所の発見や研究開発に利用できる。
解像度は260×200で、最大16色でリアルタイムに温度分布表示をするほか、3D表示や強調表示機能も備える。最高温度、最低温度、平均温度を測定し、測定温度範囲は-10~+450℃で、精度は+120℃までが±2℃、+120℃以上は±3%としている。測定波長域は8~14μm。計測ツールはスポット、ライン、矩形、ポリゴンなどが選択可能で、温度変化表示は全体だけでなく40点の測定ポイントまたは測定範囲20カ所の表示ができる。
レンズ視野は34.4×25.8度で、焦点調整は手動。最小測定距離は20mmで最大測定距離は2メートルだが、遠くなると測定精度が低下する可能性がある。
温度データのサンプリングレートは最高20fpsまで設定可能で、データはCSV形式で出力できる。画像フレームレートは25fpsで、静止画または動画を手動で保存できるほか、しきい値を超えた場合に画像を自動撮影して保存するように設定することもできる。
また、付属のL字型スタンドに取り付けて卓上で使用する以外に、AndroidスマートフォンにUSB接続してモバイル計測器として使うこともできる。
DytSpectrumOwlのキャンペーン価格は5377香港ドル(約7万9000円)。出荷は2022年5月の予定で、日本への送料はキャンペーン終了後に確定する。
DytSpectrumOwlは、2022年2月12日までクラウドファンディングを実施中。2022年1月24日時点で、目標額800香港ドル(約1万2000円)の90倍を上回る約7万2000香港ドル(約105万円)を集めている。