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5倍高速でAIカメラ搭載——FFF方式3Dプリンター「AnkerMake M5」

スマートフォンの周辺機器などで知られる中国の電子機器メーカーAnkerが、新たなブランドAnkerMakeを立ち上げ、コンシューマー向け3Dプリンター市場に参入。Kickstarterでプロジェクトを開始したFFF(熱溶融積層)方式3Dプリンター「AnkerMake M5」は、わずか1時間で100万ドル(約1億2500円)を調達する人気ぶりだ。

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AnkerMake M5は、15分で組み立てからセットアップまでできるシンプルなデザインを採用した、アルミ合金製フレームのガントリー型3Dプリンターだ。一般的なモデルより5倍速い250mm/sの標準造形速度ながら、0.1mmの高精度で安定した造形ができるとしている。

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高速かつ高精度な造形を可能にするのが、Y軸伝送システムのパワーを最適化するPowerBoostで、パワフルなステッピングモーター、ダブルベルトドライブシャフト、動きを安定化するアルゴリズムを組み合わせている。標準加速度2500mm/s2のプリントモードでは、同社のテストで70%前後のプリント時間の短縮に成功している。

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独自開発のウルトラダイレクトエクストルーダーは、押し出し機とノズルの距離を短くすることでエラーの発生を抑え、排出の制御性を高めている。さらに、マルチステージギア比とヒーティングブロック、ダブル冷却システムの最適化により、パワフルな押し出し、素早い溶融と冷却を可能にしている。

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CPUは標準のMarlinに加え、静止画/動画認識に特化した3コアのXBurstとAIカメラ(1080P)を搭載。スライサーソフトウェア「AnkerMake Slicer」でプリント前にモデルの3Dデータを分析し、プリントが始まるとAI認識システムが実際の造形モデルと比較検証をする。AnkerMakeアプリによるプリント工程のモニタリングやリモート操作、タイムラプス撮影、エラーの検知と通知などにも対応する。

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他にも、7×7ポイントのオートレベリング機能、ステータスLED、モデルを外しやすく傷が付きにくいマグネット式PEIプレート、4.3インチのLCDタッチスクリーン、停電復帰機能など充実した機能や装備を搭載する。セット内容は、ガントリー、ベース、フィラメントホルダー、ツールボックス、電源コード、フィラメント、ネジ類、クイックスタートガイドとなっている。

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本体サイズは502×438×470mm、重さは12.4kgで、最大造形サイズは235×235×250mm。ノズル径は0.4mmで最高温度は260℃、ヒーテッドベッドの最高温度は100℃、フィラメントは径1.75mmのPLA、PETG、TPU、ABSに対応する。Wi-FiとUSB接続をサポートする。

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AnkerMake M5の予定小売価格は759ドル(約9万5000円)で、今なら数量限定早割価格599ドル(約7万5000円)で入手できる。2022年11月の出荷を予定しており、日本への送料は本体価格に含まれる。2022年5月21日までクラウドファンディングを実施しており、4月13日時点で、5万ドル(約630万円)の目標額を大きく上回る約530万ドル(約6億6700万円)を集めている。

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