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一般向け3Dプリント住宅「フジツボモデル」の完成目指し、セレンディクスと慶應大が共同プロジェクト

3Dプリント住宅メーカーのセレンディクスと慶應義塾大学は、3Dプリンターに最適な一般向けの住宅開発を目指す共同プロジェクトを発表した。同大のKGRI環デザイン&デジタルマニュファクチャリング創造センターが研究/設計/監修を務め、2022年秋にプロトタイプの完成を目指す。

同プロジェクトでは、延べ床面積49平方メートル、高さ4mの鉄筋コンクリート造平屋「フジツボモデル」を愛知県小牧市の百年住宅工場内に設置する。技術、居住性、価格の3分野で開発目標を立てており、技術面では「日本の建築基準法に準拠」「24時間以内に施工完了」「人の作業を不要とする単一素材で複合機能を持たせた住宅を実現」、居住性については「30~100平方メートルの広さ」「1階建て平屋で高い天井のある快適な室内」「構造強度/耐火性/耐水性/断熱の担保」、価格面では「通常の住宅価格の10分の1、車が買える500万円」を目指す。

同社は2021年、グランピングや別荘、災害復興住宅に対応した3Dプリンター住宅「Sphere」を発表。2022年3月には愛知県小牧市で国内初となる3Dプリンター住宅を23時間12分で施工した。同社には国内から一般向け住宅を要望する声が多く寄せられており、これを受けて3Dプリント技術の第一人者である慶應義塾大学の田中浩也教授に協力を依頼し、共同プロジェクトが決まった。

同社の飯田国大COOは「取り組みを通して3Dプリンターのメリットを最大限生かした未来の住宅デザインを形にし、住宅問題はもちろん、脱炭素化、CO2削減、廃棄量の減少、資材輸送のエネルギー消費量の削減といった課題にも『答え』を創っていきたい」とコメントした。

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