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アストロスケール、デブリ除去技術実証衛星「ELSA-d」で誘導接近の実証に成功

アストロスケールは、デブリ除去技術実証衛星「ELSA-d(エルサディー、End-of-Life Services by Astroscale–demonstrationの略)」による、模擬デブリ(クライアント)への誘導接近の実証に成功したと発表した。

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ELSA-dは、デブリ除去に係る一連のコア技術を実証する商業ミッションで、軌道から安全にデブリを除去するための捕獲機構を備えたサービサー(捕獲機)と、デブリ化した衛星を模したクライアントで構成される。

今回の実証は、RPO(ランデブ・近傍運用)や軌道上サービスの実現に必要不可欠となる、サービサーによる遠距離からの物体の観測および追跡、非制御物体へ誘導接近、絶対航法から相対航法への切替えなどの技術実証を含み、民間で前例のない低軌道上ミッションとなった。

2021年3月に高度550kmの軌道へ両衛星を固定した状態で打ち上げて軌道投入し、8月25日には試験捕獲の実証に成功した。2022年1月25日に自律捕獲の実証運用を開始し、サービサーからクライアントを分離後、サービサーへ搭載のLow power radio(LPR)センサーを使用し、自律的な軌道維持アルゴリズムによりクライアントから30mの距離を維持することに成功したが、サービサーに搭載する8つのスラスタのうち4つが機能喪失した。

クライアントへの誘導接近に備えるため、過去2か月間、複数回にわたって軌道制御(マヌーバ)を実施。4月7日、残存するスラスタを使用しサービサーを誘導接近させて、クライアントから159mの距離にて、GPSと地上からの観測値を用いる絶対航法から衛星搭載センサーを駆使する相対航法へ切り替えた。

同社は、サービサーをクライアントに接近させ、軌道上サービスの運用において実現することが最も難しい機能の1つとして広く認識されている絶対航法から相対航法への切替えに成功したことで、衛星運用終了時のデブリ化防止策としてのEOL(End-of-Life)サービスの実現に必要なコア技術や運用機能の実現性を証明することができたとしている。

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