新しいものづくりがわかるメディア

RSS


飲料缶サイズの模擬人工衛星を作ろう——人工衛星の製造開発を学べるキット「J-CanSat Kit」

大阪に拠点を置くMirai Innovation研究所が開発した、超小型の模擬人工衛星「CanSat(缶サット)」開発キット「J-CanSat Kit」がKickstarterに登場し、出資を募っている。

CanSatとは宇宙技術の教育を目的とした飲料缶サイズの模擬人工衛星だ。実際に宇宙を飛ぶことはないが、モデルロケットなどで上空から放出し、パラシュートなどを使って降下しながら観測や通信といったミッションを遂行する。

J-CanSat Kit

J-CanSatも実際の人工衛星に使われる多くの機能を小型化、簡略化して再構築したCanSatで、学生やアマチュア天文ファンたちに、設計から組み立て、テスト、打ち上げまで、超小型人工衛星に関する学術教育および技術教育を提供することを目的としている。

大きさは直径74×高さ153mm、重さは500g。「ATMega 2560」プロセッサー、GPS、通信モジュール、バッテリー、カメラ、各種センサーなどを搭載する。筐体は3Dプリント製だ。

J-CanSat Kit

通信距離は1000mでリアルタイムのデータ転送が可能だ。SDカードも内蔵可能で、データはCSV形式で保存され、着地時の画像も取得できる。各センサーから収集したデータは、専用ソフトウェアで確認できる。

J-CanSat Kitは宇宙工学の教育に適しており、学生は実際に超小型人工衛星を作ることで宇宙技術に関わるプロジェクト開発について一から学べる。組み立てに時間はかからないので、学術的なプロジェクトに応用するアイデアの検討に多くの時間をかけることができる。

J-CanSat Kitは、筐体の3Dプリントデータ、センサーモジュール、通信モジュール、4種類のセンサー(IMU/GPS/高度/大気圧)をセットにした「NEW MISSION KIT」をベースに、3Dプリント製筐体付きの「MIRAI CREW BETA TESTER KIT」、ロケット型筐体にカメラや大気質センサー、携帯用ケースを含む「THE FUTURE IS NOW KIT」などを用意している。

キャンペーン価格はNEW MISSION KITが2万1500円で、MIRAI CREW BETA TESTER KITは2万6000円、THE FUTURE IS NOW KITは4万1000円。出荷予定はNEW MISSION KITが2022年8月、MIRAI CREW BETA TESTER KITは2022年9月、THE FUTURE IS NOW KITは2022年10月となっている。送料はTHE FUTURE IS NOW KITのみ2000円、それ以外は1500円だ。

J-CanSat Kitの目標額は50万円で、2022年7月13日までクラウドファンディングを実施中だ。

関連情報

おすすめ記事

 

コメント

ニュース

編集部のおすすめ

連載・シリーズ

注目のキーワード

もっと見る