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Arduino Unoを制御基板に使用——低コストで手動車いすを電動化

Arduino公式ブログが、Arduinoを搭載する自作制御システムを用いて手動車いすを電動化するプロジェクトを紹介した。

Wesley Gardner氏は医療現場で勤務していて、多くの人たちが単純な動作でも苦労している現状を目の当たりにしてきた。しかし、電動車いすは非常に高価で購入できない人も多い。手動車いすを低コストで電動化して電動車いすに改造すれば、それぞれのニーズに合わせて調整できるので最も良いだろうと考え、今回の製作に至ったという。

DIY Electronic Controlled Motorized Wheelchair

車いすの肘掛けにはジョイスティックが取り付けられており、ジョイスティックを前方や後方に倒すと、制御基板として搭載したArduino Unoに信号が送られ、ジョイスティックを倒した方向に車輪を回転させる仕組みだ。ただし、この車いすは屋内のような平らな場所での使用を想定しており、坂道の上り下りのような移動等には対応していない。

DIY Electronic Controlled Motorized Wheelchair

車輪を回転させる動力には2個のステッピングモーターを採用。モーターの制御には「L298N」フルブリッジドライバーを使用しており、それぞれのドライバーはArduino Unoに接続されている。

DIY Electronic Controlled Motorized Wheelchair

また、車いすの座面下には12VバッテリーとArduino Unoなどを固定するクロスバーが2本追加されており、背面部には、チューブを1本ずつ車輪の内側に垂直に取り付けた。さらに、3本目のチューブの両端にステッピングモーターを取り付けて、各モーターが両側の車輪にそれぞれ接触するようにチューブを配置し、垂直に取り付けておいたチューブ2本にクランプ部品で固定している。

各種マウントやチューブを固定するためのクランプ部品などは3Dプリントで作成している。Gardner氏が作成したプログラムコード、パーツのCADデザインやSTLファイルは全て公開されており、誰でもダウンロード可能だ。

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