新しいものづくりがわかるメディア

RSS


自転車工場でRaspberry Piを100台以上使用——生産ライン監視や屋内環境モニタリングに活用

Raspberry Piを最初期モデルから自社工場に導入している英Brompton Bicycleでの活用例が、Raspberry Pi公式ブログで紹介された。

Brompton Bicycle meets Raspberry Pi

Brompton Bicycleは1970年代半ばから折り畳み式自転車を製造している企業で、ロンドンの自社工場で職人たちが1台ずつ手作業で折り畳み式自転車を作っている。2013年に初めてRaspberry Piの初期型モデルであるRaspberry Pi 1 Model Bを9台導入し、当時は、製造ラインを構成していた9つのステーションの監視に使用していた。

現在(2022年)は工場内のさまざまな場所に100台以上のRaspberry Piを導入しており、製造ラインなどでのデータ取得だけでなく、工場内の空気質管理などさまざまな用途で使用しているという。

Brompton Bicycle meets Raspberry Pi
Brompton Bicycle meets Raspberry Pi

同社は、これまでにRaspberry Pi以外のシングルボードコンピューターを試用して検討してみたこともあるが、Raspberry Piは性能と価格面で他の製品より優れているという結論に達した。

同社のシニアソフトウェアエンジニアであるKane Tracey氏によると、「工場内のどこであれデータを収集する必要があるなら、『パイ(Pi)』を投げつける」という方針があるという。Raspberry Piとパイ(pie)投げを引っ掛けた言い回しだが、工場内のあらゆるデータをRaspberry Piで取得して活用しようとする同社の姿勢をうかがうことができる。

Brompton Bicycle meets Raspberry Pi

生産台数の増加に伴い、同社では正確な目標時間がますます重要になってきており、Raspberry Piは同社の自転車製造にとって今や欠かせない存在だ。Tracey氏は、工場で自転車1台を製造するためにかけられる時間(タクトタイム)を守りながら、目標生産台数を達成しなければならないが、目標達成のためにRaspberry Piは役立っていると述べている。

関連情報

おすすめ記事

 

コメント

今人気の記事はこちら

  1. ペロブスカイト/シリコン・タンデム型太陽電池が発電効率33.2%を達成し、世界記録を更新
  2. 自動運転するモノレールキット——タミヤ、楽しい工作シリーズ「モノレール工作セット」発売
  3. レンズ不要のカメラ? AIとラズパイを活用した「Paragraphica」が話題に
  4. ラズパイゼロを使ってみよう——ケイエスワイ、「Pi Zero W Starter Kit 32GB 6点セットV2 Sandwichケース」を発売
  5. ビット・トレード・ワンが「Raspberry Pi Pico ソケット・ターミナル拡張ボード」を発売
  6. 新型ラズパイカメラを特集——CQ出版、「トランジスタ技術」2023年7月号発刊
  7. ものづくりラボ大船|ロボット部品からサーキットまで揃う、エンジニアたちの交流場(神奈川県鎌倉市)
  8. ラズパイとBlackBerryキーボードでクラムシェル型ミニサイバーデッキを作ってみよう
  9. 自然言語で入力するだけでChatGPT連携アプリを作成できるツール「MetaGPT」
  10. 手動と自動をシームレスに切り替え可能なラズパイ制御のロボットプリンター

ニュース

編集部のおすすめ

連載・シリーズ

注目のキーワード

もっと見る