加Bombardier、新型ビジネスジェット機「Global 8000」を発表——世界最速かつ業界最長の航続距離を誇る
2022/07/28 07:00
カナダの航空機メーカーBombardierは、2022年5月23日、開発中の新型ビジネスジェット機「Global 8000」を発表した。
ビジネスジェット機として最速となる最高速度マッハ0.94と、業界最高水準の航続距離1万4816kmを実現しながら、豪華なキャビンや空気清浄システム、快適なシートなどを備えた、新しい時代のフラッグシップ機だ。
同社のビジネスジェット機Globalシリーズは「Smooth Flĕx Wing」を採用し、滑らかな乗り心地と全天候型のパフォーマンスを実現する。Smooth Flĕx Wingは、低速での優れた敏しょう性を実現する高揚力翼、比類のない速度と航続距離を実現する高速翼といった2つの翼が1つになったような設計になっている。Global 8000の翼幅は31.7m、全長は33.8mで、短い滑走路での離着陸も可能だ。
Global 8000では乗客が健康であることを最優先しており、キャビンの快適性にも優れている。ウイルス、アレルゲン、細菌などの粒子を最大99.99%捕捉する病院グレードのHEPAフィルターと、揮発性有機化合物(VOC)、臭気、ガスを除去する活性炭フィルターを搭載した「Bombardier Pũr Air」を採用し、機内の空気をクリーンに保つ。
また、新しく開発されたシート「Nuage」は、腰や首への負担を軽減し体重を最適に分散させて、まるで無重力状態にいるかのような快適な座り心地を実現する。加えて、航空業界初のサーカディアンリズム(24時間周期の体内リズム)に基づいた機内照明システム「Soleil」を飛行管理システムと統合し、時差ぼけにならないようにする日光シミュレーション機能も備えている。
機内には業界最大級のキッチンがあり、水栓を備えたシンクだけでなく電子レンジや冷蔵庫も完備。身の回り品を収納できるワードローブも備えている。
Ka帯衛星通信によるインターネット接続も可能で、地上にいる時と同じようにビデオ会議に参加することもできる。また、40インチ4Kテレビを備えたホームシアターシステム、フルレンジスピーカーや耳の高さに臨場感あふれる音場を作り出すシートセントリックサウンドテクノロジーを搭載した業界初のオーディオシステム「l’Opéra」を採用するなど、機内エンターテインメント設備も充実している。
快適なビジネスオフィスにいるかのような感覚で空の旅を楽しむ時代がもうそこまで近づいている。Global 8000の就航は2025年の予定だ。
(fabcross for エンジニアより転載)