ガレージのシャッターをスマホで開閉操作——Raspberry Pi駆動の「WiFi Garage Door Controller」
2022/09/09 07:30
Raspberry Pi Pico Wを使ってガレージシャッターを遠隔操作するガジェット「WiFi Garage Door Controller」がRaspberry Pi公式ブログで紹介された。
このガジェットは、ガレージシャッター操作用Webページにスマートフォンでアクセスして、シャッター開閉を操作するものだ。Raspberry Pi Pico Wがローカルネットワークでホストする操作用ページでは3つの操作ボタンが表示され、ボタンをタップまたはクリックすると、シャッターを上げる(=開く)、下ろす(=閉める)、停止という3種類の操作が可能だ。コードはMicroPythonで記述している。
スマートフォンで操作できるため、かさばるガレージシャッター用リモコンを持ち歩かなくてもいい点がメリットだ。また、従来はリモコンの電池が切れると対応する電池を探して交換しなければならなかったが、そうした面倒なことをする必要もない。
WiFi Garage Door Controllerを作製したMichael氏の自宅ガレージのモーターには、シャッター開閉および停止用の制御端子があり、制御端子をモーターのアース端子と直結させると、それぞれの端子に対応してモーターが駆動し、シャッターが開いたり閉まったりする。そのことに気が付いたMichael氏は、Raspberry Pi Pico Wでモーターを制御できるようにするインターフェース回路を自作することにした。
回路に電源を入れると、Wi-Fiに接続してローカルIPアドレスを取得するので、スマートフォンのブラウザアプリでそのIPアドレスにアクセスし操作用ページを表示する。ページ上でボタンを操作するとコマンドが実行され、モーターの制御端子につながっている制御チャンネルがアース端子に接続し、その結果、モーターが作動してシャッターの開閉や停止を実行するという仕組みだ。
また、このモーターは12V電源の供給が可能だったので、インターフェース回路にはDC-DCコンバーターを搭載しRaspberry Pi Pico W用に5Vまで降圧している。
組み立てに要した時間は、動画撮影を含め約2時間だったという。回路図やコードは公開されており、インターフェース回路の作製過程や組み立て作業などの詳細は動画で確認できる。しかし、ガレージのモーターを破損させてしまうと非常に高い出費をすることになるので、実際に試す前に自分の知識やスキル、リスクについてよく考えるよう、Michael氏は注意をうながしている。