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全電動のコミューター航空機「Alice」が、世界初の飛行に成功

Eviation Aircraft Inc./YouTube

全電動式航空機メーカーである米Eviation Aircraftは2022年9月27日、ゼロエミッションの航空機「Alice」が初飛行に成功したと発表した。初飛行はグラント郡国際空港を離陸し、高度3500フィート(約1067m)に達して8分間飛行した。同社はこの初飛行によって、量産に向けた改良に必要なデータを収集した。

Aliceの動力源は米magniXの電気推進ユニット「magni650」を2基搭載し、最高速度は時速約482km(260ノット)に達する。同ユニットは、このクラスで唯一の飛行実績を持つ機種だ。

Aliceの用途は、コミューター(短距離旅客用)と貨物輸送の双方を予定する。用意されるモデルは、コミュータータイプでは9人乗りの通常仕様と6人乗りのエグゼクティブキャビン仕様、貨物輸送タイプである「eCargo」の計3機種のバリエーションを用意する。

同社はすでに、複数の顧客からAliceを受注している。地域航空会社の米Cape AirとGlobal Crossing Airlinesからは、それぞれ75機と50機のコミュータータイプを受注した。米DHL Expressからは12機のeCargoを受注した。DHLは、Aliceを導入して電動航空機による輸送網を確立し、ゼロエミッションの航空貨物輸送という新時代をリードしたい考えだ。

この全電動による新世代の航空機Aliceは、現時点で騒音問題や運航時間の制限のために民間航空機が利用できない空港へのアクセスを提供し、それにより地域社会を変革する可能性を持っている。

fabcross for エンジニアより転載)

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