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「セイルブレード」を持つ大型タンカーが、CO2排出量を2900トン削減する

中国の造船会社である大連船舶重工集団有限公司(DSIC)は、新造船「T300K-100」の引き渡しと命名式を、2022年9月24日に実施した。

「NEW ADEN」と命名された同船は、燃料消費や環境保護に配慮した機能を持つ。最大の特徴は、古来の帆船が持つ「帆」に相当する、2組の「セイルブレード」だ。セイルブレードは、カーボンファイバー複合材料を使用することで、軽量かつ高強度、耐食性に優れている。

船体の寸法は全長約333m、全幅約60m。セイルブレードは高さが40m、ブレードの総面積は1200m2だ。

セイルブレードの制御システムは船体の運航性能を最適化し、燃料消費量を削減する。風波中での航行性能も高く、環境保護に大きく貢献する。同システムは、電源供給や通信機能を自己診断し、帆を上下させる油圧リフト機構と電動の回転機構の状態を監視して、障害発生時の原因特定を容易にする。

セイルブレードを搭載した同船の燃料消費量は、例えば「中東-極東」航路では平均して9.8%以上の削減効果を見込む。これにより、2900トン以上のCO2排出量削減が期待されている。

fabcross for エンジニアより転載)

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