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Spectrum Filaments、FFF方式3Dプリンター用フィラメント2種発表

ポーランドのSpectrum Filamentsは、高耐久性のFFF方式3Dプリンター用PLAフィラメント「GreenyHT」と、リサイクル材を用いたPETフィラメント「ecoPET 9021」を発表した。需要の高まるエコフレンドリーな製品群を拡充する。

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GreenyHTは、高い耐久性を備え、積層痕が目立たないラフな表面仕上げが可能な3Dプリンター用PLAフィラメント。3Dプリントのしやすさから広く使われているPLAの優位性を維持したまま、課題となっていた低い耐熱性などを改善している。

一般的なPLAフィラメントは熱抵抗が比較的低く、ガラス転移点が50~60℃と低いため、実用的な用途に向かないなどの課題があった。GreenyHTは高性能バイオポリマーをベースに用いることで熱特性を改善し、ビカット軟化温度(VICAT)を最高100℃、荷重たわみ温度(HDT B)を最高90℃に向上。また、プラスチックが本来備える機械特性を損なわないように可塑剤を含まず、剛性や硬度においては一般的なPLAより大幅に優れている。

非遺伝子組み換え原料を用いたバイオベースのGreenyHTは、大幅な改良にもかかわらず、欧州規格のEN13432に定められた生物分解性と堆肥化を維持。さらに、食品接触材料(フードコンタクト)としての条件も満たしている。ラフな表面仕上げが特徴で、不規則さとマットルックな仕上がりでレイヤーを目立たなくすることでアート性を高める。

GreenyHTの直径は1.75mmで公差は±0.03mm。3Dプリンターの推奨設定は、ノズル温度が190~220℃、ヒートベッドの温度が60~80℃、プリント速度が30~100mm/s、シェル厚が0.4~2.70mm、レイヤー高さが0.05~0.3mm、冷却が最大100%となっている。

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リサイクルフィラメントには、品質とプリントのしやすさを維持するために材料には高い純度と均質性が求められる。そのためecoPET 9021は、リサイクルプラを解重合と再重合するケミカル処理を経て生成した高度な原材料を用いている。90%以上のリサイクル材を含有しながら、非リサイクル材料を使ったフィラメントと同レベルの3Dプリントが可能で、PETGより高い125℃までの熱抵抗、高い剛性と引張強度、低い吸水性を備える。

ecoPET 9021の直径は1.75mmで公差は±0.03mm。3Dプリンターの推奨設定は、ノズル温度が240~270℃、ヒートベッドの温度が50℃以上、プリント速度が30~70mm/s、シェル厚が0.4~2.70mm、レイヤー高さが0.05~0.3mm、冷却が最大50~85%となっている。

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