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透明なソーラーデバイスの発電によって大気から水を生成する、アフリカのリゾート

イタリアの建築設計事務所MASK Architectsは、アフリカのBAOBAB Luxury Safari Resortに、自給自足するかたちで水を生産する施設を設計した。同施設は、透明なソーラーデバイス「カーテンガラス」による電源で駆動する、「Air to Water technology」が特徴だ。

プロジェクトの目的は、革新的かつ持続可能な環境ソリューションの模索で、アフリカでは贅沢品となった「水」を身近なものにする。それにより、飢えや渇きからくる病気や死など、この地域のさまざまな問題の予防を目指す。

リゾート内に配置されるモジュラー構造のロッジは、空気中の水分を抽出して凝縮し、浄化して飲料水を生成する機能を持つ。生成された水はフィルターでろ過したのち、タンクに集められる。タンクの水量が一定値に達すると、水を必要とする周辺の地域にも届けられる。

ロッジの構造は、地上から約3.5mの高さで樹木と一体化するように設置することで、安全な居住空間を確保する。円錐形のロッジは、最上階に設置したプールからはパノラマビューを、低層階のバルコニーからは、野生動物を身近に感じられる構造だ。

リゾート内のコミュニティには農業や畜産のための土地が整備され、食料を生産する。また、食糧は周辺地域へも供給するなど、共生も念頭に置いた運営だ。同施設は、地域固有の資源を活かして観光を成立させる「エコツーリズム」の拠点として、利用を見込んでいる。

fabcross for エンジニアより転載)

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