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8の字のプロペラで静音性能向上——JAXAとACSLが「Looprop for SOTEN」を共同開発

「Looprop for SOTEN」を搭載した「SOTEN」

JAXAとACSLは、JAXAの開発した低騒音プロペラ「Looprop」設計手法の高度化に関する共同研究において、ACSLの国産ドローン「SOTEN(蒼天)」に搭載する低騒音プロペラ「Looprop for SOTEN」を共同開発した。

Loopropは、JAXAが開発したループ状の形(8の字状)をしたプロペラで、4枚羽の翼の位置を寄せて先端のカーブをつなげた形状をしている。

今回開発されたLooprop for SOTENは、都市部で頻繁に飛行するドローンの騒音問題に対応するために、SOTEN向けに最適化されたプロトタイプだ。この設計により、従来型プロペラと同等の推力を維持したまま静音性能を達成し、騒音レベルと人間の不快感を低減できる。

屋外飛行テストでは、従来の2枚羽根プロペラとの音圧レベルの比較で、最大2.3dBA(音圧エネルギー換算で41%減)の音圧レベルが低減された。また、騒音の質も耳障りさの主因である倍音成分によるプロペラの特徴的な音が減少し、より自然界の騒音の音質に近づいた。

この研究は、ドローンを有人地帯上空において補助者なしで目視外飛行できるレベル4飛行の達成可能な社会に向けた、さらなる開発の基盤として活用される予定だ。

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