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認知機能が低下している人でも使いやすいシンプル操作の音楽プレーヤーを作ってみよう

本体前面の大きなノブ2つだけで操作できる音楽プレーヤー「Dementia Friendly Music Player」をRaspberry Pi公式ブログが紹介した。

Dementia Friendly Music Playerは、認知症などが原因で、従来の音楽プレーヤーの操作が困難な人々に配慮して設計された音楽プレーヤーだ。Ross Porter氏は、iPodやCDプレイヤーを操作できなくなっていた自分の父親のために、この音楽プレーヤーを設計し作製した。

Dementia Friendly Music Player

Porter氏をインスパイアしたのは、認知症の人々が好きな音楽を聴いて心の底から楽しんでいる様子を描いたドキュメンタリー映画「パーソナル・ソング」(原題:Alive Inside)だ。Porter氏は、このプロジェクトを通じて認知症やアルツハイマー病、記憶障害の症状がある人たちに音楽の喜びを提供することを目標としている。

Porter氏は4種類のモデルを公開しているが、いずれも本体前面の左のノブで音量調節、右のノブで曲の切り替えをする。2つのノブ以外に操作ボタンやスライダーは搭載されていない。アンティークラジオを思い起こさせるようなシンプルなインターフェイスを採用している。音声ファイルをUSBメモリーに保存し、本体側面のポートにUSBメモリーを接続して楽曲を再生する仕組みだ。

Dementia Friendly Music Player
Dementia Friendly Music Player
Dementia Friendly Music Player

スピーカー非搭載の「Standard」モデルは竹製ケースと3Dプリント製ケースの2種類があり、メイン基板にRaspberry Pi 1 Model A+を使用。2B/3A+/3B/3B+/4Bも使用できるとしている。スピーカーを搭載する「Wood」モデルにはRaspberry Pi 4 Model B(RAM 2GB)または3B+を、ケース部がチェリー材の「Deluxe」モデルにはRaspberry Pi Zero WHを使用している。

いずれのモデルについても、写真画像付きで作製手順などを解説するPDFファイルや、必要なソフトウェアを含むディスクイメージが無料で公開されており、誰でも好きなモデルを選んで自作できるようになっている。

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