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120年以上前に湖底に沈んだ難破船を発見した、アメリカ海洋大気庁の水中マッピング技術

Photo: NOAA/ Undersea Vehicles Program UNCW

アメリカ海洋大気庁が2023年3月、ミシガン州とNPOのOcean Exploration Trustと共同で、水中マッピング技術を使用し、アメリカ五大湖のひとつであるヒューロン湖の底に沈む難破船「Ironton号」を発見した。1894年に沈没したIronton号は、湖底の低い水温により、3本の帆を立てた当時の状態のまま保存されていたという。

マッピング調査で使用されたのはマルチビームソナーを搭載した研究船だ。ソナーは「Sound Navigation and Ranging」の略称で、音波を利用して水中を探索する方法であり、航海図の作成や海底の考古学的遺跡の探索、地質構造のマッピングなどに使用される。マルチビームソナーは、複数の音波を扇状に発し、海底や湖底で跳ね返ってくる時間から深さを測定する。さらに、返ってくる後方散乱の音響強度から水底の地質学的構成情報を取得できる。例えば、硬い岩棚は、砂などの柔らかい素材よりも多くの音を反射する。

今回、調査チームがマルチビームソナーを利用して作成した点群は、はっきりとIronton号の特徴と一致する帆船の形を表した。そして、水中遠隔操作車両によって実際にその姿が撮影された。

fabcross for エンジニアより転載)

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