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安全な飲料水を作る——フォーエバー・ケミカルを99%除去する水処理技術を開発

カナダのブリティッシュ・コロンビア大学(UBC)の研究チームは、「フォーエバー・ケミカル(永遠の化学物質)」と呼ばれる物質を、飲料水から安全に除去する水処理技術を開発した。研究成果は、『Chemosphere』誌の2023年2月号で公開されている。

フォーエバー・ケミカルは、正式にはパーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物(PFAS)と呼ばれる合成化学物群の総称で、現在4700種類以上がPFASに分類されている。PFASは、焦げつかない調理器具や汚れのつきにくい包装用品、泡消火剤、撥水スプレー、化粧品など幅広い製品に用いられている。しかし、内分泌かく乱、心血管系疾患、発達遅延、がんなどさまざまな健康上の問題と関連することが報告されている。

PFASは自然界では容易に分解されにくいため、フォーエバー・ケミカルと呼ばれ、体内への残留性も高い。多種多様な製品に含まれるフォーエバー・ケミカルは、直接体内に取り込まれるほか、環境中に溶出し飲料水に含まれることもある。

研究チームが開発した技術は、独自の吸着剤を用いて水に含まれるPFASを捕捉した後、電気化学的、光科学的手法により無害化する方法だ。吸着剤のPFAS捕捉率は最大99%で、吸着剤を再生して再利用することも可能だ。

これまで家庭や産業界で浄水のために広く使用されている活性炭やイオン交換システムのような水処理法は、すべてのPFASを効果的に捕捉できるわけでなく、処理時間も長くかかると研究チームは述べている。

新しい水処理法は、高度で高価な水処理技術を導入できない地域に住む人々に有益であり、分散型や家庭内で浄水することも可能だという。すでにブリティッシュ・コロンビア州の多くの地域で、この技術を試験的に導入する準備が進められている。

fabcross for エンジニアより転載)

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