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Raspberry Pi RP2040を搭載した腕時計を既存の開発ボードを使って自作

Raspberry Pi RP2040を搭載した腕時計の自作方法についてRaspberry Pi公式ブログが紹介した。

Raspberry Piのメイカーとドキュメンテーション担当責任者は、Raspberry Pi RP2040を搭載した腕時計のアイデアについて話していて、自作した人がいないか探してみたところ、自作電子部品などを売買できるオンラインマーケットプレイスTindieで、RP2040ベースの1.28インチTFTディスプレイ付きウォッチ開発ボードを発見した。Tindieでの価格は35.50ドル(約4800円)だが、同様の開発ボードをより安価に購入できるWebサイトもあるようだ。

購入してみたところ、ディスプレイ付きのボードとRP2040を搭載するメインボードの2つで構成されていた。ストラップは付属していたがバッテリーは付属していなかったため、リチウムポリマー充電池を使用することにした。

また、メインボード上のJSTバッテリーコネクターが珍しいサイズだったため、コネクターは取り外して、ボード上のコンタクトに充電池を直接はんだ付けしたようだ。

Raspberry Pi RP2040 based watch

円形ディスプレイにはシンプルな時計の文字盤が表示されていたが、ファームウェアのドキュメントがなかったため、ハードウェアの詳細を調べるためリバースエンジニアリングを実行。その結果、このディスプレイはSPI経由で制御可能なドライバーIC「GC9A01」を搭載していることが判明した。このディスプレイはCircuitPythonとMicroPython両方に対応している。

さらに、メインボード上のIMUは「QMIC88658」が使用されていることを突き止め、ボタン3個がRP2040のどのI/Oピンに接続されているかを確認した。

Raspberry Pi RP2040 based watch

このボードはWaveshare製1.28インチ円形ディスプレイ付きMCUボードによく似ていたので、最終的には、Waveshareボード用にMicroPythonで記述された文字盤表示プログラムを流用し、タイピング中に時刻を正確に把握できるようにするため、ディスプレイを90度右回転させてディスプレイ上部(12時)が手首の辺りに来るよう改造したとのことだ。改造したプログラムコードはGitHubで公開されている。

ハードウェア格納用ケースも3Dプリントして作成できるようになっており、STLファイルは無料公開されている。Waveshare製ボードにはないボタンやモーションセンサーをこのウォッチ開発ボードに組み込んだことがある人からの提案も募っている。

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