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英国宇宙機関、Rolls-Royceのマイクロ原子炉開発に290万ポンドの資金提供——月面基地用に2029年までの完成を目指す

Credit: Rolls Royce

英国宇宙機関(UK Space Agency:UKSA)は、英Rolls-Royceによる超小型モジュール式マイクロ原子炉開発プロジェクトに、290万ポンド(約4億9500万円)の資金を新たに供与すると発表した。

Rolls-Royceは、月で人類が暮らすために必要な電力供給技術を開発するため、マイクロ原子炉プロジェクトに取り組んでおり、2029年までにマイクロ原子炉を月へと送り出す計画を立てている。

マイクロ原子炉は他の電力システムより比較的小型かつ軽量なので、位置や太陽光などの環境条件にかかわらず継続的に電力を供給できる。原子力発電は月でのミッション期間を飛躍的に伸ばす可能性を秘めており、通信や科学実験など宇宙でのミッションを支える貴重な電力源となり得る。

今回の資金供与は、2022年にUKSAから24万9000ポンド(約4250万円)の資金提供を受けた調査研究に続くもので、月面で使用するマイクロ原子炉の初期実証に充てられる。

同社は、オックスフォード大学、バンガー大学を含む英国内の大学や英シェフィールド大学先進製造研究センター(AMRC)、Nuclear AMRCなどと連携して取り組んでいく予定だ。新たな資金提供により、マイクロ原子炉の3つの主な特徴である、熱生成に使用される燃料、伝熱方法、熱電変換技術に焦点を当て、その複雑なシステムに関する知識をより一層強化できるとしている。

Rolls-RoyceのAbi Clayton氏は「今回の資金提供により、私たちはマイクロ原子炉実現への道をさらに前進するだろう」と述べ、同社のマイクロ原子炉技術が、宇宙だけでなく商業や防衛分野で利用できるようになる可能性も示唆した。

fabcross for エンジニアより転載)

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