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ビルドプレートが下から上へ動いて造形するFFF方式3Dプリンター「KOKONI SOTA」

従来のFFF方式3Dプリンターとは上下逆さまの構造設計を採用した「KOKONI SOTA」がKickstarterに登場し、わずか11分で目標額を調達するほど人気を集めている。

KOKONI SOTAの最大の特徴は、モーターやレールなど可動部のほとんどを底部に設置し、ビルドプレートが下から上へと上昇して造形する点だ。重心を低くすることによる安定性の向上に加え、造形時の振動を低減し、造形速度を向上させている。造形速度は最大600mm/秒、最大加速度は2万1000mm/s2だ。

KOKONI SOTA 3D Printer

KOKONI SOTAはデフォルトでフィラメント2巻使用できるよう設計されており、さらに、フィラメントを最大5巻収納するオプションのフィラメントタワーを追加すると、最大7色または7種類のフィラメントを同時に使用できる。

HDカメラを搭載しており、造形物と3Dモデルを比較して、リアルタイムでエラーを防止できる。また、造形過程のタイムラプス撮影も可能だ。独自開発のインテリジェントモーターコントロールにより振動を抑えて静音化を図り、造形時の騒音レベルは30dB以下となっている。

KOKONI SOTA 3D Printer
KOKONI SOTA 3D Printer

精度を確保するため、X/Y軸にクローズドループモーターを搭載。モーターの磁気エンコーダーにより、リアルタイムで位置を認識した上で目標位置とのずれを比較する。エラー発生時にはリアルタイムで微調整するほか、外部からの振動に対してもモーターはノズルを正確な位置に調整する。

KOKONI SOTA 3D Printer

KOKONI SOTA本体のサイズは413×413×576mm。最大造形エリアは200×200×200mmだ。フィラメントはPLA、PETG、TPU、ABS、PETなどに対応する。

スマートフォン上の専用アプリを本体とWi-Fi経由でペアリングすると、従来のスライサーソフトを使うことなくワンタッチで3Dプリントが可能だ。開発元が提供するクラウドにSTL/OBJファイルをアップロードすると、クラウドベースの独自スライサーがデータ処理するほか、独自開発のAIアルゴリズム採用により、アプリを使って2D画像から3Dモデルを数秒で作成できる。Curaなど従来のスライサーソフトを使用する場合は別途プラグインをインストールする必要がある。

KOKONI SOTA 3D Printerのキャンペーン価格は、5486香港ドル(約9万8000円)。日本への送料は無料だが、200ドル(約2万8000円)追加で支払えば航空便での発送に変更することも可能だ。出荷は2023年8月を予定している。

KOKONI SOTAは、2023年6月24日までクラウドファンディング中だ。目標額39万2488香港ドル(約700万円)に対し、2023年5月31日時点で目標額を上回る約457万香港ドル(約8200万円)を集めている。

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