Nature、新モデル「Nature Remo nano」発売——スマートホームの新規格「Matter」に対応
スマートリモコン「Nature Remo」を開発/販売するNatureは、新モデル「Nature Remo nano」をAmazon.co.jpで2023年7月4日に発売する。
Nature Remoは、温度/湿度/照度/人感センサーを搭載した通信デバイス。スマートフォンアプリであらかじめ設定した条件に応じて、赤外線通信に対応した家電をリモート操作できる。「室温が30度になったら、エアコンをONにする」「室内に人が入ったら、照明を明るくする」といった操作が可能になる。
現在、同社におけるフラッグシップモデルであるNature Remo 3、温度センサーのみ搭載したNature Remo mini 2、赤外線飛距離がシリーズ最長のNature Remo mini 2 Premiumを販売している。今回のNature Remo nanoは、Matterと赤外線通信を橋渡しする機能を新たに搭載したエントリーモデルという位置づけだ。Nature Remoシリーズが従来から対応していたスマートスピーカーやスマートフォンに加え、Matterに対応したデバイスから赤外線通信を通じて家電を操作できる。
Matterは、Connectivity Standards Alliance(CSA) が策定するIoTデバイス向けの標準規格。互換性が高く、シンプルで安全なIoTを可能にする。Matterに対応するスマートホーム製品同士が相互運用性/接続性を持つようになり、開発企業はより付加価値を持つ機能の開発に注力できる利点がある。Matterは2022年10月に規格を公開したばかりだが、AmazonやApple、Googleなど既に300社以上がCSAに参加。Matterに対応したスマートスピーカー製品も既に登場している。Natureでは、Matterが今後のIoTデバイス間の相互通信において標準的な規格になり得ると判断し、採用を決めたという。
対応OSはiOS 15.0/Android 8.0以上。Wi-Fi 2.4GHz/赤外線/Bluetooth Low Energy(セットアップ時のみ)に対応している。サイズは47×47×12.5mm、重さは約13gとシリーズ中、最も軽量かつ最小サイズを実現した。価格は3980円(税込)。
都内で開催された記者発表会で、Nature 代表取締役の塩出氏は「これからスマートホームを始めたい方だけでなく、Matterの可能性を探りたい方にも利用して欲しい」と、新製品に対する抱負を述べた。
同社によれば2017年の第一号製品発表以来、シリーズ累計60万台を販売。Nature Remoシリーズと並行して、消費電力や太陽光発電および電力系統からの売電、蓄電池の充放電などの状態をスマートフォンで確認できる「Nature Remo E」を開発・販売している。
同社ではこれまでIoTデバイスを軸としたサービス提供に注力していたが、2023年夏からはNature RemoとNature Remo Eに加えて、スマートフォンアプリ「Nature Green」の提供を開始することも明かした。同アプリを利用することで、従来から提供していた家電操作や事前の条件設定によるリモート操作に加え、電気の価格変動と連動した家電制御や価格変動の通知機能などを有料オプションとして提供する。