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南洋理工大とパナソニック、フレキシブルデバイスを造形できるマルチマテリアル3Dプリンターを共同開発

シンガポール国立南洋理工大学(NTU)とPanasonic Factory Solutions Asia Pacific(PFSAP)は、フレキシブルデバイスを迅速かつ簡単にプリントできる3Dプリンターの開発に成功したと発表した。

photo 4個のAI搭載センサーを利用したスマート静脈輸液システム。 Credit: JABIL-MTI Penang

新たに開発したマルチマテリアル対応3Dプリンターは、多重波長の高出力レーザーを用いることで、スマート/フレキシブルデバイスを迅速かつ簡単に製作できる。需要が高まるより小さく軽量、快適なウェアラブルデバイスの生産への適用が期待される。

カーボンベースの材料(ポリイミド+酸化グラフェン)に対し、レーザーの波長を変化させることで熱化学反応を起こし、多孔性グラフェンに変える。多孔性グラフェンを用いた造形物は軽量かつ導電性を備えるだけでなく、プラスチックやガラス、ゴールド、ファブリックなどのフレキシブル基板上へプリントや塗装ができる。

photo 上段左より、ガラスと柔軟なゴム構造上に3D造形されたグラフェン構造体。下段左より、紙とシリコン基板上に形成されたグラフェンレイヤー。 Credit: NTU Singapore

従来の電子デバイスや部品は 金属やシリコン、セラミックなどの硬い素材が含まれるため柔軟性に欠ける課題があった。近年では、曲げや捻り、多様な形の表面に適合できるウェアラブルデバイスなどの需要が高まっていることから、有機ポリマーやグラフェンなどフレキシブル基板上へプリント3Dプリントができ、柔軟で伸縮性のある回路形成が可能な材料と技術の開発を進めている。

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