新しいものづくりがわかるメディア

RSS


物資輸送用バッグのファスナーも開閉できるAIロボットシステムを共同開発

エクサウィザーズと宇宙航空研究開発機構(JAXA)が、曲線を含む柔軟物のファスナーを高精度で開閉できるAIロボットシステムを共同開発した。

両者は、有人宇宙拠点内のクルー作業の自動化および自律化に向けた技術検討に以前から取り組んでいる。従来のロボット技術では、物資輸送用バッグやケーブル類などの形状が変化するものを対象に、通信遅延がある環境で操作するのは困難だった。また、対象物のサイズや質量が作業の精度に影響を及ぼしやすいという課題もあった。

このような課題を解決するために、エクサウィザーズのロボットAIソリューション「exaBase ロボティクス」の技術を活用して、さまざまな用途に合わせた学習が可能な模倣学習プラットフォームを開発。これを活用して、AIロボットシステムを構築した。同システムによって、従来のロボットでの自律操作が難しかった物資輸送用バッグのファスナーの開閉作業を、高い精度で行うことが可能になった。

曲線を含む柔軟物のファスナー開閉作業を、対象物の位置を固定した状況下で学習させ、固定位置における開閉操作を100%の精度で実現できた。また、対象物の位置を左右にずらして学習させ、その後で違う位置に動かした場合でも、80%以上の高い精度で曲線を含むファスナーの開閉を行うことに成功した。

今後は、宇宙の作業での適用を目指して、重力環境が変化する状況でも高精度で作業が実施できるように開発を進める予定だ。

関連情報

おすすめ記事

 

コメント

ニュース

編集部のおすすめ

連載・シリーズ

注目のキーワード

もっと見る