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電気を使って味を変える——明治大学の宮下芳明教授ら、イグノーベル賞(栄養学)を受賞

明治大学は、同大総合数理学部の宮下芳明教授と東京大学の中村裕美特任准教授(受賞対象論文の発表時は明治大学大学院博士前期課程に在学)が、電気味覚に関する研究でイグノーベル賞(栄養学)を受賞したと発表した。

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イグノーベル賞は、ノーベル賞のパロディーとして「人々を笑わせ、考えさせる研究」に対して贈られる賞だ。今回受賞対象となった研究は、同教授らが2011年に発表した電気味覚に関する論文だ。この論文では、微弱な電流を流すストローや箸、フォークで飲食物の味を変える研究内容を通じて、食体験の味覚を拡張するビジョンを掲げていた。同大によると、同論文は2021年に、多く引用され広くインパクトを与えた論文に与えられる「Lasting Impact Award」を受賞している。

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photo 「エレキソルト -スプーン-」
photo 「エレキソルト -椀-」

この電気味覚に関する研究は、その後の宮下芳明研究室とキリンホールディングスの共同研究へと繋がり、減塩食品の塩味を約1.5倍に増強させる電流波形を開発。この電流波形を用いた技術を搭載した、減塩食品の塩味を増強する「エレキソルト」デバイスを2023年内の発売を目指して実証実験中とのことだ。

なお、宮下教授は電気味覚以外にも、味覚センサーの測定値に基づいて味を再現する味覚ディスプレイ「TTTV」などの味覚メディアを開発している。

 

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