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教室内のパソコンから生徒がRaspberry Piにリモート接続するシステムを構築

Raspberry Piに教室内のコンピューターからリモート接続するシステムを構築した事例を、Raspberry Pi公式ブログが紹介した。

このシステムの構築前は、マウス、キーボード、電源ケーブル、HDMIケーブルを接続した状態のRaspberry Piがそれぞれの机に置かれていたため、机の上に物があふれている状態だった。

教師のMike Reed氏はこの環境をすっきりまとめたいと考え、生徒らが使うRaspberry Piを1カ所にまとめ、教室内の端末からリモートで接続できるようにすることを発案。仮想ネットワークコンピューティング(VNC)について独学し、静的IPアドレスを作成して校内ネットワークとは別に動作するネットワーク用のルーターを設定した。

PiCluster

実装当初のバージョンでは、Raspberry Pi Model 3、MDFボード、分岐延長ケーブル2本で構成していた。記事執筆時点ではバージョン3に相当し、使用するRaspberry PiのモデルはRaspberry Pi 4 Model Bに変更され、MDFボードではなくレーザーカットされたアクリルボードにRaspberry Piを設置している。バージョンを重ねるごとにボード上の配置を改善しており、台数は32台まで増加している。

また、長いケーブルを使って5V電源を供給すると電圧降下によりうまくいかないことがあるため、Raspberry Pi32台の電源は、20V電源からレギュレーターを用いて5Vまで降圧し供給している。

それぞれのRaspberry PiにはIPアドレスやMACアドレスなどを表示するOLEDが備えられており、管理用端末で各台の動作や状態を管理している。

PiCluster
PiCluster

生徒らは各自の端末からそれぞれ使用するRaspberry PiにVNC経由で接続し、Reed氏が作成したGUIプログラムを使用して、Microsoft OneDriveアカウントをRaspberry Piのデスクトップ上のフォルダに同期させる。同期後に、保存済みのスクリプトを開くかスクリプトを新規作成して作業を開始する。このプロセス全体にかかる時間は約2分のようだ。

1つのレッスンが終了すると、管理用端末からSSHコマンドを送信してRaspberry Piを再起動させて、OneDriveからログアウトさせる仕組みだ。

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