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スタートアップの成否は創業者の性格から予測可能——オックスフォード大学らの研究

2023年10月17日、オックスフォード大学、シドニー工科大学(UTS)、メルボルン大学が共同で、スタートアップの創業者のパーソナリティに関する研究結果を発表した。スタートアップの成否を予測する場合、創業者のパーソナリティは、業界や操業年数よりも重要な要素になるとしている。

研究では、創業者のパーソナリティを心理学などで用いられる性格分析理論「ビッグファイブ」に当てはめて分類。ビッグファイブは「外向性」「誠実性」「調和性」「開放性」「情緒的安定性」の5つの大分類と、その下に30の側面が存在するが、スタートアップ創業者と一般の人々では、分布に大きな違いがあることがわかった。特に成功したスタートアップの創業者のデータでは、「開放性」の側面である「冒険」や「外向性」の「アクティブさ」が高かった一方、「調和性」の「謙虚さ」のレベルが低く、つまり注目を好む傾向にあることがわかった。どれもスタートアップ創業者の性質としてうなずけるものだが、実例を挙げると、「冒険」が高い例ではイーロン・マスク、「謙虚さ」が低い例ではスティーブ・ジョブスらが当てはまるという。

また、この結果から、研究者らは理想的な創業者のタイプを「fighters」「operators」 「accomplishers」「leaders」「engineers」「developers」の6つに分類した。スタートアップが成功する確率は、創業者が1人の場合と比べ、3人以上の場合では2倍高くなるが、異なるタイプの創業者を併せ持つ場合では8~10倍に跳ね上がるという。

研究者らは創業者の数やパーソナリティがスタートアップのリスクを予測するのに役立つとし、投資などでの活用が可能だとしている。

なお、この研究は機械学習アルゴリズムによりソーシャルメディアから個人のパーソナリティを予測する手法を用いて、2万1187社のスタートアップを対象に行われた。このアルゴリズムは、成功した起業家と従業員を82.5%の精度で判別することが実証されている。スタートアップの成否については、買収や新規上場などを考慮し判断したとしている。

fabcross for エンジニアより転載)

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