同キットは、Lattice SemiconductorのFPGAチップ「LCMXO2-4000HC」を搭載したSTEPFPGAボードを用い、デジタル回路とFPGAを実践的に学べる初心者向けキット。ユーザーからのフィードバックを参考に、チュートリアルブックの刷新やシミュレーション機能の追加、ハードウェアのアップグレードなどを実施している。

2022年版のSTEPFPGAに付属していたチュートリアルブック「Tutorial for FPGA Beginners」を刷新した「Fundamental Digital Design with FPGA」は、226ページオールカラーで構成する。イメージの質の向上によりビジュアルからの理解度を高め、テキストやコードの丁寧な校正による信頼性の向上、レイアウトデザインの洗練化による読みやすさの向上を図っている。

特に要望が多かったデジタル設計に便利なシミュレーション機能の追加については、Altera Multisimベースのシミュレーションツールをクラウドに構築することで、WebIDEから簡単にアクセスでき、ハードウェアに実装する前にデジタル信号の確認やデバッグが可能になる。また、学習や迅速な設計を目的に、使用頻度の高いモジュールをライブラリに追加するとともに、IDEの速度と信頼性を高めるためにクラウドサーバーをアップグレードしている。

チュートリアルブックで解説するハードウェアモジュール／キットは、初心者でも使いやすいように再構築した。はんだ付け工程のシンプル化や、ブレッドボードの配線に必要なヘッダーピンの本数低減、モジュール化を進めることでアセンブリを容易にしている。コードはオープンソースとして公開しており、体験などをシェアできるコミュニティへの参加も可能だ。繊細なモジュールや部品の破損を防ぐため、発送用パッケージを強化している。

キットの内容は、最新版のチュートリアルブック、STEPFPGA、ハードウェアモジュール／キットで、今なら30カナダドルオフの169カナダドル（約1万8600円）で入手できる。出荷は2024年2月の予定で、日本への送料は26カナダドル（約2860円）となっている。2024年2月15日までクラウドファンディングを実施しており、2月6日時点で5000カナダドル（約55万円）の目標額を上回る約2万5000カナダドル（約275万円）を集めている。