英バース大学の工学部の学生15名が、水素を燃料とするエンジンの始動に成功
2024/06/11 06:30
英バース大学は2024年4月16日、同大学の工学部に所属する学生チームが水素を燃料とするエンジンを製作し、始動に成功したと発表した。総勢15名のチームは、機械工学、自動車工学、統合機械電気工学を学ぶ3年生と4年生で構成されている。
このプロジェクトは、2023年にチームメンバーの研究活動の一環の「グループビジネスデザインプロジェクト」として発足した。しかし当初、学生たちは、水素燃料の予備知識やエンジンの製作のノウハウを持っていなかった。
同エンジンのプロトタイプは、スポンサーの米Vanguardが提供した単気筒ガソリンエンジンをベースに製作した。電子制御ユニット(ECU)はニュージーランドのLink Engine Management、水素専用の燃料噴射装置は米Clean Air Powerがそれぞれ協力した。
チームの指導教官であるKevin Robinson博士によると、今回のプロトタイプエンジンの始動は、プロジェクトの非常に重要なマイルストーンであり、全負荷での数分間の運転を含め、これまでに約3時間の連続運転を完了した。
現在同チームは、英Ginettaのレーシングカー「G20」に搭載された、2.3リッターのFord Ecoboostエンジンを、水素燃料で動作するよう改造している。今後、水素燃料による内燃機関(H2ICE:Hydrogen Internal Combustion Engine)のさまざまな記録に挑戦する予定だ。
(fabcross for エンジニアより転載)