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金属の精密加工に——卓上型ワイヤー放電加工機「WiredMaker」

Maker向けワイヤー放電加工機「WiredMaker」がKickstarterに登場し、出資を募っている。

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WiredMakerは、自宅や教室、ワークショップ、メイカースペースに設置できる、本体サイズ430×450×250mmのコンパクトなワイヤー放電加工機だ。ワークショップでの金属加工は難しくコストがかかり、カスタム部品の注文は納期が長くなるといった課題の解決のために開発。容易に加工準備ができる優れたユーザービリティを備え、手軽にプロトタイピング向けの精密な金属部品を作製できる。

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炭素鋼やアルミニウムなどすべての導電性材料の加工に対応し、0.05mmの精度で最大200×125×60mmの部品の加工が可能。加工速度は材料によって異なり、8mm厚のアルミニウムの場合は1時間に120mmの速さでワイヤーカットできる。

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独自開発のカスタムソフトウェアにはあらかじめ準備したプロファイルを実装しており、STLファイルをインポートするだけで加工準備が整う。サードパーティー製ソフトウェア「GRBL」「LightBurn」「LaserGRBL」にも対応し、本体のスクリーンからフィードやスピードの設定も可能。現在はベータ版のリリースを準備中で、ユーザーから追加機能や改良の提案を受け付ける。

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ワイヤー放電加工機は、ワイヤー電極線と材料の間に生じる放電スパークによって溶断する加工手法で、高硬度材料でも精密に加工できるメリットがある。ワイヤーの冷却や絶縁状態の早期回復、加工くずの排出を目的に加工液で満たす必要があり、WiredMakerでは蒸留水か純水を使用する。電極線は、径0.25mmの銅ワイヤーを推奨する。

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WiredMakerは1200ユーロ(約19万6000円)で入手でき、ワイヤー電極線スプール2本が付属する。出荷は2025年11月の予定で、日本への送料は220ユーロ(約3万5900円)だ。2024年12月31日までクラウドファンディングを実施しており、12月25日時点で4万2000ユーロ(約686万円)の目標額に対して約7万6000ユーロ(約1252万円)を集めている。

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