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2D画像の3D化処理がスピードアップした新MVSのソースをGitHubで公開

フィックスターズのYouTubeより:フランスのソー城(Sceaux castle)の写真を用いたデモ。建物前面の3D化処理がトータルで10秒だったと紹介されている。

フィックスターズは、Multi-View Stereo(MVS)ソフトウェア「CUMVS(cuda-multi-view-stereo)」をApache License 2.0で公開した。

MVSは複数の画像から3Dモデルを生成できる技術で、被写体の高密度な点群復元や質感再現が行える。CUMVSは、従来のMVS処理と比較して大幅な速度向上を実現した。

同社は、MVSにおける主要アルゴリズムのPatchMatch方式をNVIDIA GPU向けに最適化することでCUMVSを開発した。既存のPatchMatch方式MVSの主要実装(ACMM)と比べ、5倍以上の高速化を実現している。ワープダイバージェンスの防止、共有メモリやテクスチャユニット、ホモグラフィー変換などによる軽量化といった最適化技術を用いた。

CUMVSとACMMの処理速度比較は、ETH3D High-res multi-view training datasetを用いたベンチマークにより測定された。測定にはIntel Core i7-13700KとNVIDIA GeForce RTX 3080を搭載したマシンを使用した。ACMMによる処理時間が約12277秒だったのに対し、CUMVSの場合は約2140秒(約5.73倍)だった。

CUMVSのソースコードはGitHubで公開されており、解説資料も提供されている。

CUMVSの用途は、デジタルツイン構築、文化遺産の保存、建築/都市計画のシミュレーション、医療機器のカスタム設計などを想定している。

複数画像から3D化するデモおよび処理時間計測

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